約 114,921 件
https://w.atwiki.jp/bugshiren/pages/18.html
シレンがンドゥバの肉でアイテムに擬態中に攻撃を受けると、姿はシレンに戻るが武器と盾の特殊効果を失った状態になってしまう。 肉を食べてから20ターン経つか、別の肉を食べて戻るか、改めて武器や盾を装備し直せば解除される。 盾を装備し直して、ンドゥバの肉の効果が切れる前に再度肉(なんでも良い)を食べると、盾の効果が出たままで変身することができる。剣は装備し直しても必中の剣とミノタウロスの斧の効果しか出ない。 原因調査中。
https://w.atwiki.jp/pokeguil/pages/982.html
エレウスの技と特性です 戦闘スタイル 長期戦が得意で、相手が疲弊するまで防御や回避に専念し、疲れて動きが鈍ってきたところを一気に攻める。 自身の種族値=高い体力や防御力もあり、相手の攻撃には打たれ強いが、フェイント等の撹乱や相手が頻繁に変わったりする戦いは苦手。 特性 プレッシャー 文句(特に自分の好みのタイプ)を言う奴にはこれで少し黙らせる。 今のところ、上記にしか使い道が無い様子。 物拾い 各地を旅して回っていた時は、その道中で色々な物を拾ったりして路銀を得たりしていたそうだ。 拾ったもの中には気に入ったものもあるらしく、旅の思い出として所持しているものも多い。 そのため、依頼中でも周囲に眼を配っていることも多く、ギルドに戻って来たときには様々なものを持っていることも。 技 滝登り 脚や体に水を纏わせて、滝を登るように上昇して突進したり、相手を空中に打ち上げることが出来る。 そこから追撃を行うことも可能。 ツララ落とし 空気中の水分を一箇所に集中させてから瞬時に凍結させてツララを形成し、これを相手に向けて様々な角度から放つ。 放つ時は空中に浮いたツララに「いけっ!」などと命令し、ツララを飛ばす。 滝登りで浮かせた相手に追撃する事も出来るし、大きいツララを作って水上に浮かばせ移動手段とすることも可能。 エアカッター 持っている剣を素早く振るい、空気の刃を飛ばす。 遠くまで届くが、相手の距離が長いと威力が弱まってしまう。 カウンター 相手の攻撃を刀身で受け止め、素早く振り払って攻撃する技。 しかし、エネルギー系の飛び道具やフェイント系列は見切りにくいので苦手だそうだ。 リフレクター ダメージを軽減させる防御幕を張る。 この幕は結構厚めに出来ており、並みの相手の攻撃なら全く破られない。 緩衝材にもなっているらしく、高所からの飛び降りには足元に張って使っている。 変身 地下遺跡を探索していた時に得てしまった謎の力で、少々ずんぐり気味の原形の姿へと変身する。 なお、変身すると武器を持っていた場合はなくなるが、元に戻ると何事もなかったかのように戻っている。 変身後の技などは後述。 突進突き 走りながら長剣を前方に向けて一点突きを放つ。 長剣のリーチもあり、前方正面へのリーチだけは長いが、外されたら元も子もない。 受け流し 相手の攻撃をギリギリまで引き寄せて、攻撃が来た瞬間に身体をひねったり傾けたりして受け流す。 物理攻撃に有効だけど、一応特殊技もある程度はかわせる。 だがフェイント系列には弱く、それがくると受け流しに失敗しやすい。 叩きおろし 長剣を両手で握って縦に振り下ろす。 相手を地面に叩きつける ・振り上げ打ち飛ばし バットをフルスイングする感じで長剣を振るう。 相手を空中に飛ばすことが可能な打ち上げ技で、自身の技の連携に使える。 ・真空千枚おろし 地上や空中にいる相手、もしくは空中へ打ち上げた相手に無数のエアカッターを放つ。 半ば奥義と言っても差し支えないが、空気の流れさえしっかり読めれば連発する事も出来なくはないそうで、 変身能力を得た事で、空気の流れがある程度把握できるらしく連発も可能になった。 叩きおろしからだと長剣を振るって相手にそのままこの技を放ち、振り上げ打ち飛ばしだと、空中に浮いた相手にそのまま放つ。 武器 長剣 刀身が長い直線形の長剣で、旅に出る数日前に護身用の為に故郷シリウス王国で購入した。 両手でも片手でも扱えるのだが、刀身が長いせいか少し重く、右手で鞘を持ち上げて引く抜きやすくしているそうだ。 なお、鞘の方も剣を入れる部分に少し長めのスリットが入っていて、引き抜きやすいように工夫されている。 +エレウス変身後の技と特性 戦闘スタイル 体が大きくなっていることで回避は控えめ(というより半ば諦めている)になっている分、 更に体力と守りが強化されているため、場合によっては仲間の盾となるために身を挺することも。 基本的には防御寄りだが、やはりフェイントとかに弱い。 特性 頑丈 変身した後の姿の方が体力もついている為なのか、かなり打たれ強い。 誰かを乗せて長距離を走り続ける事もできる。 貯水 水を使った技の中には、威力を高める為に自身の水分を使うものもあるため、水の補給は欠かせない。 敵が使う水技を吸収したり、変身した事で高まった浄化能力を用いて水を補給したりする。 物拾い 変身しても物を拾うが、拾った物を咥えたり尻尾で持つなど持ち運びは若干辛くなった。 だが、嗅覚や聴覚が高くなっているので物を見つける確立はかなり上がっている。 技 ハイドロポンプ 口から高水圧の水を勢いよく発射する。 遠くにいる相手を攻めるときに使うが、命中率は少し低い。 熱湯 口から熱湯を発射して攻撃するが、どうやって高温にしたのかは彼自身は教えてくれない。 氷を溶かしたり、彼自身の水の浄化能力が高まっている事もあって、依頼先でお湯を使う即席料理を調理する場合など多分野に使える。 ダイビング それなりの深さを持った水面で出来る技。 水中に潜り相手に近づき、隙をついて近距離からの攻撃を見舞わせる。 身を隠したりする時にも使えるそうで、最長で10分近く潜っている事が出来る。 穴を掘る 地面を前足で掘ってそのまま地中に潜り込み、相手の位置を特定してから一気に飛び上がって攻撃する。 単なる攻撃だけでなく、脱出や潜入などにも使えるようだ。 ただ、肥大化した後ろ足で掘った穴につっかえる事がたまにあるそうで、つっかえて後ろ足をジタバタしているシュールな光景を見せてしまうことも…。 そういう時は意地でも掘った穴に入るか、諦めて出てくる。 遠吠え 狼等のイヌ科の動物とかがやる、あの遠吠え。 単なる思い付きから実用に至ったそうだ。 主に合図とか志気を高めたりする時等に使う。 追い風 風の流れを読んだ後、自身の力で自分達の背後から風が吹くようにする。 自分や味方の動きを早めたり、敵の一部の攻撃を届かせないようにしたりすることが出来る。 リフレクター 基本的に本来の姿と同じ効果や使い方をする。 更に体力が付いている事もあり、自身の守りは更に高くなっている。
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/563.html
みんなの言葉! 思い出は未来のなかに!! ◆LuuKRM2PEg どこかの宇宙にある、とある世界で殺し合いが繰り広げられていた。 数多の世界から連れて来られた参加者達の物語が始まってから、既に24時間が経過している。 ある者は犠牲になり、ある者は大切な存在を失って……それでも、まだ懸命に生きていた。 どれだけの理不尽が襲いかかり、それから奪われても彼らは戦い続けている。譲れない想いを誰もが持っているからだ。 この世界は再び夜の闇に飲み込まれている。それでも、誰一人として絶望などしていなかった。 ◆ 建物の屋根を跳ぶ。 道路に着地して、そこから再び走る。 数メートルほど疾走した後、道を遮るように建築物が顕在しているが、しかし零はそれを軽く飛び越えた。この程度の跳躍は、魔戒騎士にとっては日常茶飯事。 闇に覆われたゴーストタウンの間を、涼邑零は縦横無尽に駆け抜けていた。 この街を訪れるのは二度目だ。そんなに長く離れてはいないが、妙に懐かしく感じてしまう。こんな世界には縁などないはずなのに。 (やっぱり、この街からは生活感がないな……) それでも、街には人の気配が感じられない。殺し合いが始まった頃から、何一つとして変わらなかった。 大きさに反して、人間が住んでいた形跡がない。人が住むことを前提として作られているように見えず、違和感を覚えてしまう。 それを払拭する為にも、まずは涼村暁達と合流がしたかった。彼らを逃がすことに成功したが、だからといって安全が保障されている訳ではない。殺し合いに乗った参加者は、ゴ・ガドル・バの他にも残っているのだから。 思えば、結城丈二達とはこの街で出会った。相羽タカヤ、泉京水、東せつなの三人もそうだ。だけど、四人はもうこの世にいない。 彼らは皆、気のいい奴らだった。泉京水とかいう変なオッサンは怪しかったが、それでも……人間だった頃は義理と情に溢れていたかもしれない。 そんな彼らのことは、絶対に忘れてはいけなかった。 (それにしても、あいつらはどこまで行ったんだ? もうとっくに警察署に着いたのか?) 何気ない疑問が芽生えたが、零はそれを口にすることなどしない。答えてくれる者がいない以上、言葉にしても空しくなるだけだ。 いつもならシルヴァが助言をしてくれるが、今は不可能。結城だってもう隣にいない。 答えが知りたいのなら、自分の足を走らせるしかなかった。 長年に渡って修練を積み、魔戒騎士となった零は人並み以上の脚力を持つので、数キロの距離を僅かな時間で駆け抜けるなど朝飯前だ。 バイクに追いつける保証まではないが悲観したりなどしない。元々、彼らを守る為に戦った以上、遠くまで逃げられたのなら万々歳だ。 とはいえ、やはり一人でいるのは寂寥感を覚えてしまう。魔戒騎士として生きる以上、こうなる覚悟はとっくに決めていたが、完全に消すことはできない。零だって人間だから。 「結城さん。もしかしたら、あんたはシルヴァみたいに俺のことを向こうで心配しているかもしれないけど、大丈夫だ。あんたの教えは、俺の胸にしっかり叩き込まれているからさ」 零は不敵に笑いながら呟いた。 彼は最期まで一切の私欲を求めずに戦い、命を人類の為に捧げた。そんな彼の姿はとても頼もしくて、学んだことは数えきれないほどある。 少し前だったら、盟友を奪ったガドルに対して激しい憎悪を燃やしていた。だけど、今はそんな感情に支配されたりしない。シルヴァを失った悲劇は繰り返していけなかった。 仮に勝ったとしても、二人が喜ぶ訳がない。 不意に、零は傍らに存在する硝子を覗き込む。そこに映っている顔は、決して醜く歪んでいなかった。 「……大丈夫だな、よし」 安堵の笑みを浮かべながら、零は再び走り出す。 もしかしたら、結城を殺されたことで怒りを燃やしてしまったかもしれない。そんな不安があったけど、いつもと変わらなかった。 零は普段、それなりに格好を整えている。ナルシストではないが、変な姿で人前に出られる性根だって持っていない。 (この顔なら、あいつらの前にも出れる……クールにいかないとな) 鋼牙によって見せられた時のような顔になってしまったら、暁達と一緒にいられなかった。特に桃園ラブは怯えてしまう。そうなったら、結城とシルヴァは悲しむはずだ。 薄情だと思われるだろう。身勝手な理由で親しい人間を殺されてしまったら、怒るのが当然だ。それをわかった上で零は笑顔を浮かべている。 守りしものである魔戒騎士が落ち込んでいたら、誰がこんな悲劇を止めるのか? 守られるもの達を不安にさせては意味がない。 共に戦う仲間達だって、支えが必要だ。その要になれるはずの戦士が落ち込んでいられなかった。 ……ブオオオオオォォォォォン 何処からともなく、バイクの排気音が聞こえてくる。それは小さいが、決して遠くではなかった。 こんな場所で聞こえてくるバイクと言えば、石堀光彦が変身した仮面ライダーアクセルしか考えられない。あの速度を誇っている割には、思ったより遠くまで行ってないのは予想外だった。 気を緩めてスピードを落としたのかもしれないが、それなら追いつけるかもしれない。ただの人間ならまだしも、自分は魔戒騎士だ。常人を遥かに上回るこの足がある。 この先に希望があると信じて、闇の中を走り続けた。 ◆ 「……まあ、お前らを乗せている分の重さは感じるな。お前らが手を乗せたら、その感触だって俺の背中から伝わってくる」 「そっか……なら、俺のおいな」 「それ以上はやめろ。口にしたら振り落とすぞ」 「……わかった。放送コードにも引っかかる発言はNGだな」 仮面ライダーアクセルに変身した石堀光彦に乗っている涼村暁は、疑問を適当に口にしている。 結城丈二と涼邑零の二人はちゃんと逃げたか。あの怪人は本当に食い止められたのか。また、この作戦はちゃんと成功しているのか。 疑問はたくさんあるが、それは作戦を立てた二人が戻ってこないとわからない。石堀に聞いたとしても、適当な答えしか返ってこないだろう。 聞けることは石堀に関することだけだ。無論、黒岩省吾が話したことに関しては口に出せない。そんなことをしたら、すぐに殺されるだけ。 頭の悪い暁でもそのくらいはわかる。 「それにしても、石堀はなかなかやるねぇ……やっぱり、毎日のように特訓をしてるの?」 「そうしないと生き残れない。ここに来る前から、俺は化け物達と戦ってきたからな」 「化け物ね……」 暁は適当に頷いた。 「なあ、ちょっと気になったんだけどよ……化け物と戦えば自然に強くなるのか? なんか、みんなそんな感じがするけど」 「どうだろうな。少なくとも、ここにいる奴らは修羅場を何度も乗り越えてきて、そして強くなっただろう。尤も、戦い続けても何も変わらない奴もいるかもしれないが」 「それって……俺のことか?」 「さあな」 石堀は適当にはぐらかしている。だけど、暁は必要以上に追求するつもりはなかった。 どうせまた『冗談だ』と言われるのが落ちだ。これまでの付き合いで、何となくだがそう思っている。 それに、ここで喧嘩をしたら背中にいる桃園ラブが起きてしまうかもしれない。それは避けるべきだ。 思春期の少女はきちんと寝ないと肌や髪がダメになってしまう。それではデートも台無しだし、何よりもラブだって悩む。 だから今は、石堀と適当な話をするしかなかった。 「あ、それと石堀。お前や凪のいた秘密組織って、やっぱりすげー兵器がたくさんあったの?」 「まあな。ビーストが相手だと、生半可な武器では太刀打ちできない。ただの餌にされるだけだ」 「なるほど……」 暁は納得する。 ダークザイドとはあまり戦っていないが、石堀の話は理解できた。ここに来るまで、ただの拳銃では歯が立たないような怪物と何度も戦っている。 暁としては石堀や西条凪が所属するナイトレイダーに対してそこまで興味を持っていない。ただ、何でもいいから話題が欲しかっただけだ。 「……で、どんな兵器があるんだ? せっかくだから、教えてくれないか?」 「おいおい、民間人に教えられる訳がないだろ」 「固いこと言うなよ、石堀~ 俺達は友達だろ? 友達なら、隠し事はなしにしようぜ? な、頼むよ」 「俺には守秘義務がある。いくらお前でも、俺の組織の秘密を教えられる訳がない。大体、いくら教えたってどうせ明日には忘れるだろ? それとも、わざわざ覚えているのか? どっちだ?」 「多分、覚えてない!」 「胸を張って言うな」 石堀は冷静に突っ込んでくる。 こうして話していると、やはり気のいい常識人という印象しかない。もしも集団にいたら、普通すぎて逆に目立たなくなるタイプだ。周りの個性が強すぎたら、それが更に際立つだろう。 こういうタイプの人間は、もしもフィクションで登場させるとしても印象に残らない。読者目線からすれば、完結でもしない限り印象が変わることはないだろう。 だけど、全ての真実を知った暁は違った。石堀の言葉や仕草……ほとんどが、嘘が混ざっているように見えてしまう。 助け船が欲しい。 男でもいいから、頼りになる人が来て欲しかった。 こんな得体のしれない相手と一対一で話をするのは、やはりプレッシャーを感じてしまう。 それを和らげる為には話をするしかない。 「なあ、石堀……あいつら、大丈夫かな? 結城と涼邑は」 「どうだろうな……あの二人とはいえ、絶対に生き残れると言う保証はない。あの怪物の強さは、お前だって知っているだろ」 「……まあ、な」 思わず口にした疑問に対する石堀の答えを、暁は否定することができなかった。 フィクションの世界で今の状況に陥ったら「彼らなら絶対に生きている」という答えが来ることが多い。しかし、ガドルはそんな希望が通用する相手ではなかった。 銀ピカやパンスト、それにドーパント達や黒岩省吾を軽く凌駕しそうな怪人だ。ライダーマンと絶狼も強いだろうが、ガドルからすれば赤子に等しいかもしれない。 二人が死んでいるなんて考えたくなかったが、その可能性を否定できなかった。 暁は思わず溜息を吐く。それと同時に、スピードを緩めていた石堀が動きを止めた。 「お、おい! 何だよ!?」 それに暁は眼を見開いて、辺りをキョロキョロと見渡す。 しかし、目の前に赤信号もないし、通行人もいない。だからこそ、暁は石堀の行動が理解できなかった。 もしかしたら、全てがバレてしまったのではないか? そんな不安に襲われてしまい、暁は冷や汗を流してしまう。 「い、石堀……どうして急に止まったんだ?」 「足音が聞こえた」 「えっ? 俺には何も聞こえねえぞ?」 「アクセルに変身すれば、どうやら聴力も通常より上がるらしい。だから、変身していないお前には何も聞こえないだけだ」 「あ、そうなんだ」 杞憂だったことに安堵して、暁はホッと胸を撫で下ろす。 だが、それなら迂闊なことは話せなかった。その言葉が正しければ、独り言や内緒話までもが聞かれてしまう恐れがある。そうなっては、石堀のことを誰かに伝えるなんてできなかった。 そんな不安に反して、石堀は言葉を続ける。 「……足音はこっちに向かって来ている」 「な、何ぃ!? まさか、あのガドルって化け物ヤローなのか!? でも、あいつには首輪があるだろ!」 「ああ。だから、他の奴かもしれない」 「なら、とっとと……!」 「その必要はないぜ!」 暁の言葉を遮るように、闇の中から新たなる声が発せられる。 それは、上からだった。声に誘われて見上げた先には、満月を背にした何者かが落下してきている。 それに驚く暇もなく、カツリという音が響く。そこに立っているのは、ライダーマンと共に足止めをしていたはずの涼邑零だった。 「お前は……!」 「よお、待たせたな。涼村暁に石堀さん」 時間を守って待ち合わせ場所に現れたかのように。零は軽い笑みを浮かべている。 その様子からは、疲労やダメージが感じられなかった。 「涼邑……無事だったんだな!」 「ああ。あんたとはまた会おうって約束をしたから、破る訳にはいかないぜ」 「そっか……そりゃそうだよな!」 笑顔とは裏腹にクールな声を聞いて、暁も笑みを浮かべてしまう。 こうしてまた会えたのが嬉しかった。邪な気持ちなどなく、純粋に喜ぶことができた。 ……しかしその瞬間、暁は違和感を覚えた。 「あれ……そういえば、結城は……?」 その名前を口から出した瞬間、零の表情がほんの少しだけ曇ってしまう。どこか、申し訳なさそうな雰囲気が漂っていた。 そもそも、どうして結城丈二が現れないのか。結城と一緒に行動していたはずなのに、零しかやってこないのはおかしい。 疑問が芽生えた瞬間、暁の脳裏にガドルの姿が浮かび上がる。同時に、最悪の可能性が頭に過ぎった。 「おい、まさか……」 「結城さんは俺を逃がして、一人であいつに立ち向かった……あの人は、最後まで立派に戦っていたよ」 寂しげに語りながら、零は懐からマシンガンアームを取り出す。それは忘れもしない、ライダーマンが誇る武装の一つだった。 暁は何も答えられない。あの結城丈二までもが殺されてしまった事実を、どう受け止めればいいのかがわからなかった。 「おっと、悲しむのはやめようぜ。結城さんは俺達の為に戦ってくれたんだ。その俺達が落ち込んでいたら、結城さんは報われないだろ?」 静寂が広がりそうになった瞬間、それを吹き飛ばすような明るい声を出したのは零だった。 「結城さんはいなくなったけど、その魂を俺達に遺してくれた。だったら、それをきちんと受け止めてやらないとな。今は、再会を喜ぼうぜ?」 彼の笑顔は、年相応の若者のようにとてもキラキラしている。それでいて、嫌味を感じされない。 それは当然だった。悲しんでいることを、あの結城が望んでいるとは思えない。暁美ほむらや一文字隼人、それに黒岩省吾だってそうだ。 「辛かったね」や「大変だったね」なんてことを、零に言うつもりはない。そんな慰めを望む男ではなかった。 「……ああ、わかったよ。落ち込むのは、性に合わないしな!」 「俺も、そうすることにしよう……よく生きて戻ってきてくれたな」 零と同じように、暁も笑った。石堀も返事をする。 やはり、零とは通じる部分が名字の他にもあった。落ち込んでいるよりも笑っているのは一番と思っているし、何よりも男前。それに強い。きっと、元の世界ではガールフレンドもたくさんいるかもしれない。 親近感を抱けるこの男と出会えてよかったと心から思った。 「それで、この子は眠り姫になっているのか? 俺が来ても起きないなんて、よっぽど疲れていたんだな」 後ろで眠り続けるラブの顔を、零は覗いていた。 振り向くと、穏やかな寝息と共に眠り続けている。これだけ話しているにも関わらず、未だに起きる気配がない。 ここに来てから出会ったが、彼女が眠っている所を見たことがなかった。こんな子どもがまともに休まないまま、戦いや移動を続けていたら疲れるに決まっている。 「……今は寝かせてやろうぜ?」 「ああ、俺だってそのつもりだ。お姫様の眠りを邪魔する趣味なんて、俺にはないからな」 暁の言葉によって、零はラブから離れた。 「彼女にも色々と話したいことはあるけど……それはまた後にする」 「それは、もしかして東せつなのことか? お前は彼女に会ったと結城から聞いたが……」 「ああ。あの時は色々あって、あんまり話せなかったけどな」 石堀の言葉に零は頷いた。 冴島邸では、零はラブの友達である東せつなに出会ったと言っていた。それはつまり、生きていた頃のせつなと話をしていたのだろう。 まだ若い少女を守り切れなかった。表には出していないが、零にとっても辛いはずだった。 暁だって、ほむらやまどかを助けられなかったのは、今でも心に引っかかっているのだから。 「……急ごうぜ。このままじゃ、この子は風邪をひいちゃうからな」 「俺もそうしたいが、お前はどうする? 流石に三人乗りは無理だぞ」 「おいおい、俺を誰だと思ってる? 俺の脚力を舐めないでくれよ……この足があったからこそ、あんたらに追いつけたんだぜ?」 「そうか。なら、俺達は先に行く。行くぞ、暁」 石堀はそう言いながら、再び疾走を開始する。振り落とされないように、暁も体勢を立て直した。 振り向いてみると……零は凄まじい速度で走っているのが見える。石堀があえてスピードを落としているから追いつけるのかもしれないが、それでも彼の脚力は凄い。 魔戒騎士とは、変身していなくてもこんな人間離れした技を見せてくれる。暁では到底不可能だ。例えシャンゼリオンに変身したとしても、ここまで速く走れる保証はない。 ハイパーシャンゼリオンになれば、別かもしれないが…… (……石堀のこと、涼邑にも話せるかな) ふと、暁は考える。 石堀のことを零にも話したいと思っていたが、そのタイミングがわからない。石堀が地獄耳だったら、その機会が得られない。 ラブの時みたいに、手紙を書いて伝える時間だって作れるかどうかわからなかった。ラブレターならぬ、友レターを渡す……これが、一番なのだろうか。 ◆ そこは、平和な世界だった。 花のように優しい雰囲気を放ち。 海のように穏やかで。 太陽のように眩く輝き。 月光のように優しい光で照らされていて。 希望を祈り、幸せの証が至る所で見つけることができて。 そして、愛で溢れていた。 桃園ラブは気が付くと、そんな場所に立っていた。 そこはラブにとって、よく知った場所だった。生まれ故郷であり、大切なみんながいる四つ葉町。 町の雰囲気から空気の匂い。そして人々の笑顔まで、何から何までラブにとって大切なものだった。 「ラブちゃん!」 誰かが、名前を呼んでくる。 それはラブにとってよく知った声だった。 「ラブ!」 続くように、また別の誰かから名前を呼ばれた。 その声もラブは知っていた。いつも、一緒に過ごしていた少女の声だった。 「この声は……」 それに気付いて、ラブは後ろを振り向く。 そこには、幼馴染の山吹祈里と友達の東せつなが立っていた。 いつも見慣れた優しい笑顔を二人は浮かべている。 「ブッキー! せつな!」 その姿に安堵したラブもまた微笑んで、二人の元に駆け寄った。 しかし、そこに蒼乃美希の姿はない。それに疑問を抱いたラブは二人に訪ねる。 「あれ? 美希たんはいないの?」 「美希ちゃんは……ここにはいないの」 「ええ。私達は、もう美希と同じ世界では生きていけないから」 「えっ?」 祈里とせつなの答えをラブは理解できない。 その意味を問いかけようとした瞬間、今度は別の少女達が現れる。 来海えりか。明堂院いつき。月影ゆり。ハートキャッチプリキュアに変身する少女達だった。 「えりかちゃんにいつきちゃん! それにゆりさんも!」 「やっほー! ラブちゃん!」 「また会えたね、ラブちゃん」 「元気そうで良かったわ」 彼女達も笑っていた。 えりかは元気いっぱいに、いつきは太陽のように眩く、ゆりは月光のように安らかに。どの笑顔も、ラブはよく知っていた。 しかし、そこでラブはまたしても違和感を覚える。花咲つぼみがいない。ハートキャッチプリキュアの中心である彼女がいないのは、おかしかった。 辺りを見渡しても、つぼみだけが見つからない。 「つぼみちゃんは? つぼみちゃんはいないの?」 「つぼみ? つぼみはね……ちょっと、いないの」 「どうして?」 ラブはえりかの答えを納得できなかった。 そして次の瞬間、えりか達の笑顔が微かに曇り始める。祈里とせつなも同じだった。 まるで、何処となく後ろめたいようにも見えた。 「あれ? みんな、どうしたの……? せっかくみんなで集まったから、そんな顔するのはやめよう?」 「ええ。ラブちゃんの言うとおりね……」 ラブは提案してから、真っ先に笑ってくれたのはゆりだった。しかしその表情は暗く、心から喜んでいるようには見えない。 ゆりに続いて、他のみんなも笑ってくれるが、やはりそれは暗かった。 この場に漂う重苦しい空気を吹き飛ばせなかった。 「……あ、もしかして美希たんとつぼみちゃんがいないから? それじゃあ、二人を待とう!」 「違うの、ラブちゃん! それと、聞いて欲しいことがあるの!」 「へっ? 聞いて欲しいこと……?」 祈里の口から出てきた言葉に、ラブは呆気に取られてしまう。 そして、いつきが一歩前に出てきた。 「ラブちゃん。きっと君は悲しんでいるかもしれない……でも、忘れないで。僕達はみんな、君達の心の中にいることを」 「あたし達の、心の中……?」 「どうか、僕達のことを忘れないで。どれだけ時間が経ったとしても、一日だけでいいから思いだして……たった数分だけでもいいから。それと、みんなのことをお願いね」 「……ねえ、さっきから何を言っているの? せっかく集まったのに、これじゃあ楽しくないよ!」 「ごめん、ラブちゃん。でも、これだけは伝えないといけないから……それに君には帰りを待っている人だっている。だから、生きて!」 いつきは笑顔を浮かべたままだが、やはり辛そうに見えてしまう。 本当は泣きたいはずなのに、その気持ちを必死に堪えているようだった。どうして、そんな顔をするのかがラブには理解できない。 その理由だって尋ねたかったが、言葉が出ない。どうやって聞けばいいのかもわからなかった。 「ラブちゃんは先輩だから、こんな所で止まっちゃダメだよ! 後ろを見て!」 「後ろを……?」 いつきに促されるまま、ラブは振り向く。 すると、そこには後輩のプリキュア達がいた。 スイートプリキュアのキュアメロディに変身する北条響。 スマイルプリキュアのキュアハッピーに変身する星空みゆき。 ドキドキプリキュアのキュアハートに変身する相田マナ。 ハピネスチャージプリキュアのキュアラブリーに変身する愛乃めぐみ。 彼女達はみんな、大きく手を振っていた。 「あっ! 響ちゃんにみゆきちゃん! それにマナちゃんやめぐみちゃんまで!」 「こんにちは、ラブちゃん!」 笑顔で挨拶をしてくれるのは響だった。 現れた四人の元に、ラブは駆け寄る。みんな、楽しそうな笑顔を浮かべていた。 「えへへ~! わたし達も来ちゃった! だってこうやって集まれば、みんな笑顔でウルトラハッピーでしょ?」 「うん! あたし達みんな、幸せゲットだよ!」 みゆきが口癖を言ってきたので、ラブもまた口癖で返す。 彼女とも、横浜で出会ってから色々な思い出があった。とある秋祭りを一緒に楽しんだことがあれば、おゆうぎ発表会の手伝いをしたこともある。 マナやみゆきと一緒にバナナボートに乗って、ジコチューのレジーナやイーラと競争をしたことだってあった。 「また会えてよかったね。ラブちゃん」 「あたしも、マナちゃん達に会えて嬉しいよ~!」 「そっか……あたしも、あなたの元気な姿を見れてよかったよ! やっぱり、みんなで集合するなら楽しく遊んだり、運動会とかもやりたいよね! 戦いなんかやらないで!」 「うん! あたしも……」 その方がいいよ、と言いかけたが、そこから先が出てこない。 戦いという言葉を聞いた途端、ラブの中で強い違和感が生まれてきた。まるで、とても重要なことを忘れているような気分になってしまう。 この違和感を晴らす為に、何となく後ろを振り向く。だが。 「……えっ? みんな、どこ?」 さっきまでそこにいた少女達が誰もいない。 祈里も。せつなも。えりかも。いつきも。ゆりも。初めからいなかったかのように消えていた。 ラブは彼女達の名前を呼ぶ。しかし、返事はない。 「どこにいるのみんな……どこなの!?」 そこまで口にして、ラブは思い出す。 今、殺し合いをさせられていた。えりかといつきとゆりが死んで、せつながテッカマンランスに殺されて、祈里がダグバに命を奪われてしまう。みんな、もうこの世にいない。 もっと一緒にいたかったのに、その願いは不条理な戦いによって踏み躙られた。 「ねえ、みんなは……!」 ラブは振り向いた瞬間、両目を見開いた。 そこにいる彼女の身体から、柔らかい光が発せられている。これから消えるかのように、その姿がどんどん薄らいでいた。 「ごめん、ラブちゃん……何の力にもなれなくて」 申し訳なさそうに言うのは、めぐみだった。 「そんな……めぐみちゃん達は悪くないよ! 悪いのは……無理矢理戦わせるあいつらの方だよ!」 しかしラブはめぐみの言葉に納得などしていない。 どうして、プリキュアとして幻影帝国と戦っている彼女が謝る必要があるのか。そもそも、彼女はこの戦いに何の関係もない。 だから、落ち込んで欲しくなかった。 「……やっぱり、二人とも優しいね。ラブちゃんもめぐみちゃんも」 そう、響は励ましの言葉を呟いた。 「あたし達は、どれだけ離れていても心は一つ! みんな、心の中で音楽を奏でて……お互いに元気をあげているんだよ!」 「きっと、ラブちゃんは今も落ち込んでいるかもしれないけど、どうかハッピーとスマイルをからっぽにしないで! そうなったら、みんなだって元気がなくなるから!」 「あなたの純粋な愛と想いだって、忘れないでね! そうすれば、いつだって胸がキュンキュンするから!」 響が、みゆきが、マナが。それぞれ笑顔で激励を投げかけてくれる。 そんな彼女達の後ろに、四つ葉町に生きるみんなもいた。お父さん、お母さん、カオルちゃん、大輔、ミユキさん……今を一生懸命に生きる人達がラブの前にいる。 「プリキュアはみんなの憧れだから……こんな所で、終わらせないでね」 そう言いながら、めぐみがゆっくりと手を握り締めてくれた。 彼女の白い手は徐々に薄くなっていくが、それでも感触は伝わってくる。決して幻なんかではなかった。 「めぐみちゃん……」 「あたし達はみんなのことを応援してる。だから、美希ちゃんやつぼみちゃんのこともお願いね。みんなのハピネスも守って、思い出を作ってあげてね!」 「わかったよ! あたしも、プリキュアだから……絶対に助けてみせる! みんな、ありがとう!」 彼女達の純粋な気持ちに、ラブは満面の笑みで答える。 集まったみんなも眩い笑顔を浮かべて、次の瞬間には瞬く間に周囲が光で飲み込まれた。プリキュア達の姿や四つ葉町も、何もかもが輝きの中に消えていく。 彼女達の姿は見えなくなっていくが、ラブは確信していた。みんな、幸せな笑顔で見守ってくれていることを。そして、ここではないどこかで頑張っていることも。 そんな彼女達のように、頑張らなければならなかった。 「桃園さん」 その時、後ろからまた声が聞こえてくる。 それもラブは知っていた。この世界に連れて来られてから最初に出会い、支えて貰った大切な人。 振り向くと、やはり彼女がいた。 「マミさん……!」 光の中から、巴マミが現れたのだ。 彼女だけではない。あの一文字隼人だって、力強い笑みを浮かべながら立っていた。 二人の後ろには、いなくなったはずの祈里やせつな達だっている。今度は、心からの笑顔で見守ってくれていた。 「一文字さんも!」 「よう。相変わらず元気いっぱいだな……ラブ」 「はい! あたしはいつだって、元気いっぱいですよ! みんなにも、そう約束しましたから!」 「そいつは嬉しいな」 一文字はフッと笑ってくれる。 二人が来てくれた事が、とても嬉しかった。もう一度だけ、こうして巡り合えたのだから。戦う為ではなく、お互いに笑いあう為に。 そんな喜びに浸る暇もなく、マミはゆっくりと歩み寄ってくる。 「桃園さん。私の約束、覚えてくれてありがとう」 マミは母のように優しい微笑を向けてくる。それは、最後まで見せてくれたあの笑顔と全く同じだった。 しかし、ラブはそれを素直に喜べない。彼女との約束は……完全に果たすことができていないのだから。 「マミさん。あたしは……」 「謝らないで」 「えっ?」 「あなたに助けられた人は、たくさんいるじゃない。一文字さんも、涼村さんや石堀さんって男の人達も……みんなあなたがいたから、頑張れたのよ。それを疑う人なんて、どこにもいないわ。鹿目さんも、美樹さんも、暁美さんも、あなたが頑張っていることを知っているもの」 「でも、あたしは助けられなかった……マミさんと約束したのに、助けられなかった……! あのテッカマンランスだって……」 ラブは首を横に振る。 しかし、そんなラブの身体にマミはゆっくりと両手を回す。ラブがマミを抱きしめた時のように。 懐かしい感触を味わっているラブの耳に、マミの声が響いた。 「いいえ、あなたは彼を助けたわ。彼を救うには、あなたの力が必要だった……きっと、彼だって最期に自分を取り戻したはずよ」 そして、マミはその手を離して、あの穏やかな笑顔を向けてくる。 「桃園さん……その気持ちを絶対に忘れないで、みんなのことも助けてあげて! 約束できる?」 「絶対に、約束します! だから、あたし達のことを……見守ってください! マミさん、一文字さん!」 そう口にした瞬間、マミと一文字の身体にも光が集まっていく。お別れの時が来たのだと、ラブは思った。 今からでも、伝えたいことはたくさんある。一緒に遊んで、思い出を星の数ほど作りたかったけど、無常にもそれは叶わない。 しかし、ラブは決して悲しんだりはしなかった。 「桃園さん……ありがとう!」 「ラブ……頑張れよ」 マミと一文字の声が世界に響く。いなくなったはずのみんなの姿は、それからすぐに消えた。 とても静かで明るい世界でラブは一人になる。もう、他には誰もいない。 しかしそんなラブの身体も、すぐに光の中に飲み込まれていった。 ◆ 「……あれ?」 「あ、起きた? もうすぐ、警察署に着くところだからグッドタイミングじゃん!」 桃園ラブが瞼を開けた瞬間、最初に聞こえてきたのは涼村暁の声だった。 バイクのエンジン音が耳に響いて、心地よい振動が下半身から伝わってくる。辺りを見渡してみると、警察署のような大きな建物が見えた。 ギギギッ、という鉄が削れるような音が鼓膜を刺激する。それは、バイクになった仮面ライダーアクセルが停車する音だった。 「やあ、お姫様。随分、気持ちよさそうに寝てたみたいだね」 ひょっこりと顔を見せてきたのは、涼邑零。 中学校で新しく出会った仲間だった。 「……おはようございます」 寝起きのせいで頭が上手く働かないので、そんな言葉しか出てこない。 周りはまだ暗いし、冷たい風が肌を刺激してくる。きっと、早朝にもなっていない。 寒さを耐えながら、暁と一緒にアクセルの背中から降りる。すると、先程まで乗り物になっていたアクセルは、元の石堀光彦の姿に戻った。 「あれだけのことがあったのに、よく寝られたな……振り落とすんじゃないかと冷や冷やしたぞ」 「あれだけのこと……?」 石堀の言葉を聞いて、ラブは目を瞬かせる。 一瞬だけ理解できなかったが、すぐに思考が覚醒した。つい先程、ガドルと戦って足止めをしていたはずの結城丈二がいない。一緒に戦っていたのに、彼の姿だけが見えなかった。 「……結城さんは? 零さんと一緒にいた、あの人は……?」 「結城さんは、もういないよ」 ラブの違和感に対する返事は、零のあっさりとした言葉だった。 その意味を聞く暇もなく、彼は言葉を続ける。 「あの人は、ガドルって奴から君達だけじゃなく、俺のことだって逃がしてくれた。身体を張って、精一杯頑張ってくれたんだ」 「……そんな」 「ストップ! 気持ちはわかるけど、落ち込んじゃ駄目だよ」 零は、その掌をラブの目前に突き付けた。まるで、湧き上がる感情をせき止めるかのように。 それを見て、ラブはすぐに思い出す。結城と零が何の為に戦っていたのかを。 「涼村暁や石堀さんにも言ったけど、そんなことをしたって結城さんは喜ばない。無論、君の友達もだ。あの人は、自分から望んで俺達の為に戦ってくれたんだ。それなのに、俺達がいじけていたら、結城さんはバカを見るだろ?」 「……ごめんなさい、心配させて」 「おっ、わかってくれてよかったよ。君は強いんだね……それとも、ここにいる二人がそれを教えてくれたのかな」 零は暁と石堀に目を向けるので、ラブは頷く。 結城丈二がどんな男なのか、ラブは詳しく知らない。だけど、その頼もしい姿は一文字隼人とよく似ていたので、信頼できた。 一文字が最期まで立派に戦ってきたように、結城だって力を尽くしたはず。それはいなくなったみんなや、今を精一杯生きているみんなだって同じだった。 夢に出てきたみんなの言葉は、全ては思い出せない。だけど、励ましてくれていたことは確かだった。そして、美希とつぼみの二人も助けて欲しいとも願っている。 ただの夢でしかないし、実際にみんなから言葉を貰った訳でもない。だけど、そこに込められた気持ちは決して嘘ではないはず。 みんなの想いは本物にしなければならなかった。 「それじゃあ、そろそろ警察署に行くぞ。もう、そんなに離れていないからな」 「了解。じゃあ、とっとと行くか……俺も眠いし」 石堀が先導するように歩くと、暁もそれについていく。 ラブもまた、そんな二人についていった。その後ろを零が歩いている。きっと、何かあった時の為に一番後ろにいるかもしれないが、それを問うつもりもない。 警察署に着いたら、みんなに色々なことを話さなければならない。そして、その後にしっかり休む必要もあった。 石堀の背中に乗っていた時に眠ったが、それだけで足りる訳がない。一時間に届くかどうかわからない睡眠では、充分な体力が取り戻せるわけがなかった。 【2日目 未明】 【F-9/警察署前】 【桃園ラブ@フレッシュプリキュア!】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、左肩に痛み、精神的疲労(小)、決意、眠気、首輪解除 [装備]:リンクルン@フレッシュプリキュア! [道具]:支給品一式×2(食料少消費)、カオルちゃん特製のドーナツ(少し減っている)@フレッシュプリキュア!、毛布×1@現実、ペットボトルに入った紅茶@現実、巴マミの首輪、工具箱、黒い炎と黄金の風@牙狼─GARO─、クローバーボックス@フレッシュプリキュア!、暁からのラブレター 基本:誰も犠牲にしたりしない、みんなの幸せを守る。 1:どこかに集まっているだろう仲間を探す。 2:マミさんの遺志を継いで、みんなの明日を守るために戦う。 3:プリキュアのみんなと出来るだけ早く再会したい。 4:マミさんの知り合いを助けたい。もしも会えたらマミさんの事を伝えて謝る。 5:犠牲にされた人達のぶんまで生きる。 6:ダークプリキュアと暗黒騎士キバ(本名は知らない)には気をつける。 7:どうして、サラマンダー男爵が……? 8:後で暁さんから事情を聞いてみる。 9:警察署に着いたら休む。 [備考] ※本編終了後からの参戦です。 ※花咲つぼみ、来海えりか、明堂院いつき、月影ゆりの存在を知っています。 ※クモジャキーとダークプリキュアに関しては詳しい所までは知りません。 ※加頭順の背後にフュージョン、ボトム、ブラックホールのような存在がいると考えています。 ※放送で現れたサラマンダー男爵は偽者だと考えています。 ※第三回放送で指定された制限はなかった模様です。 ※暁からのラブレターを読んだことで、石堀に対して疑心を抱いています。 ※結城丈二が一人でガドルに挑んだことを知りました。 【涼村暁@超光戦士シャンゼリオン】 [状態]:疲労(小)、胸部に強いダメージ(応急処置済)、ダグバの死体が軽くトラウマ、脇腹に傷(応急処置済)、左頬に痛み、首輪解除 [装備]:シャンバイザー@超光戦士シャンゼリオン、モロトフ火炎手榴弾×3、恐竜ディスク@侍戦隊シンケンジャー [道具]:支給品一式×8(暁(ペットボトル一本消費)、一文字(食料一食分消費)、ミユキ、ダグバ、ほむら、祈里(食料と水はほむらの方に)、霧彦、黒岩)、首輪(ほむら)、姫矢の戦場写真@ウルトラマンネクサス、タカラガイの貝殻@ウルトラマンネクサス、スタンガン、ブレイクされたスカルメモリ、混ぜると危険な洗剤@魔法少女まどか☆マギカ、一条薫のライフル銃(10/10)@仮面ライダークウガ、のろいうさぎ@魔法少女リリカルなのはシリーズ、コブラージャのブロマイド×30@ハートキャッチプリキュア!、スーパーヒーローマニュアルⅡ、グロンギのトランプ@仮面ライダークウガ [思考] 基本:加頭たちをブッ潰し、加頭たちの資金を奪ってパラダイス♪ 1:石堀を警戒。石堀からラブを守る。表向きは信じているフリをする。 2:石堀やラブちゃんと一緒に、どこかに集まっているだろう仲間を探す。 3:別れた人達が心配、出来れば合流したい。 4:あんこちゃん(杏子)を捜してみる。 5:可愛い女の子を見つけたらまずはナンパ。 6:変なオタクヤロー(ゴハット)はいつかぶちのめす。 7:警察署に着いたら休む。 [備考] ※第2話「ノーテンキラキラ」途中(橘朱美と喧嘩になる前)からの参戦です。 つまりまだ黒岩省吾とは面識がありません(リクシンキ、ホウジンキ、クウレツキのことも知らない)。 ※ほむら経由で魔法少女の事についてある程度聞きました。知り合いの名前は聞いていませんでしたが、凪(さやか情報)及び黒岩(マミ情報)との情報交換したことで概ね把握しました。その為、ほむらが助けたかったのがまどかだという事を把握しています。 ※黒岩とは未来で出会う可能性があると石堀より聞きました。 ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました。 ※第二回放送のなぞなぞの答えを知りました。 ※森林でのガドルの放送を聞きました。 ※第三回放送指定の制限解除を受けました。彼の制限は『スーパーヒーローマニュアルⅡ』の入手です。 ※リクシンキ、ホウジンキ、クウレツキとクリスタルステーションの事を知りました。 ※結城丈二が一人でガドルに挑んだことを知りました。 【石堀光彦@ウルトラマンネクサス】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、首輪解除 [装備]:Kar98k(korrosion弾7/8)@仮面ライダーSPIRITS、アクセルドライバー+ガイアメモリ(アクセル、トライアル)+ガイアメモリ強化アダプター@仮面ライダーW、エンジンブレード+エンジンメモリ+T2サイクロンメモリ@仮面ライダーW 、コルトパイソン+執行実包(6/6) 、ロストドライバー@仮面ライダーW [道具]:支給品一式×6(石堀、ガドル、ユーノ、凪、照井、フェイト)、メモレイサー@ウルトラマンネクサス、110のシャンプー@らんま1/2、ガイアメモリ説明書、.357マグナム弾(執行実包×10、神経断裂弾@仮面ライダークウガ×2)、テッククリスタル(レイピア)@宇宙の騎士テッカマンブレード、イングラムM10@現実?、火炎杖@らんま1/2、血のついた毛布、反転宝珠@らんま1/2、キュアブロッサムとキュアマリンのコスプレ衣装@ハートキャッチプリキュア!、スタンガン、『風都 仕置人疾る』@仮面ライダーW、蛮刀毒泡沫@侍戦隊シンケンジャー、暁が図書室からかっぱらってきた本 [思考] 基本:今は「石堀光彦」として行動する。 1:「あいつ」を探す。そして、共にレーテに向かい、光を奪う。 2:今は休憩をして、その後に暁とラブの二人を先導しながら進む。 3:どこかに集まっているだろう仲間を探す。 4:周囲を利用し、加頭を倒し元の世界に戻る。 5:孤門や、つぼみの仲間、光を持つものを捜す。 6:都合の悪い記憶はメモレイサーで消去する 7:加頭の「願いを叶える」という言葉が信用できるとわかった場合は……。 8:クローバーボックスに警戒。 [備考] ※参戦時期は姫矢編の後半ごろ。 ※今の彼にダークザギへの変身能力があるかは不明です(原作ではネクサスの光を変換する必要があります)。 ※ハトプリ勢、およびフレプリ勢についてプリキュア関連の秘密も含めて聞きました。 ※良牙が発した気柱を目撃しています。 ※つぼみからプリキュア、砂漠の使徒、サラマンダー男爵について聞きました。 ※殺し合いの技術提供にTLTが関わっている可能性を考えています。 ※テッカマン同士の戦いによる爆発を目にしました。 ※第二回放送のなぞなぞの答えを知りました。 ※森林でのガドルの放送を聞きました。 ※TLTが何者かに乗っ取られてしまった可能性を考えています。 ※第三回放送指定の制限解除を受けました。予知能力の使用が可能です。 ※予知能力は、一度使うたびに二時間使用できなくなります。また、主催に著しく不利益な予知は使用できません。 ※予知能力で、デュナミストが「あいつ」の手に渡る事を知りました。既知の人物なのか、未知の人物なのか、現在のデュナミストなのか未来のデュナミストなのかは一切不明。後続の書き手さんにお任せします。 ※結城丈二が一人でガドルに挑んだことを知りました。 【涼邑零@牙狼─GARO─】 [状態]:健康、首輪解除 [装備]:魔戒剣、魔導火のライター、カセットアーム [道具]:シルヴァの残骸、支給品一式×2(零、結城)、スーパーヒーローセット(ヒーローマニュアル、30話での暁の服装セット)@超光戦士シャンゼリオン、薄皮太夫の三味線@侍戦隊シンケンジャー、速水の首輪、調達した工具(解除には使えそうもありません) 、カセットアーム用アタッチメント六本+予備アタッチメント(パワーアーム、マシンガンアーム+硬化ムース弾、ロープアーム、オペレーションアーム、ドリルアーム、ネットアーム/カマアーム、スウィングアーム、オクトパスアーム、チェーンアーム、スモークアーム、カッターアーム、コントロールアーム、ファイヤーアーム、フリーザー・ショット・アーム) 、スタンスが纏められた名簿(おそらく翔太郎のもの) [思考] 基本:加頭を倒して殺し合いを止め、元の世界に戻りシルヴァを復元する。 1:殺し合いに乗っている者は倒し、そうじゃない者は保護する。 2:会場内にあるだろう、ホラーに関係する何かを見つけ出す。 3:また、特殊能力を持たない民間人がソウルメタルを持てるか確認したい。 [備考] ※参戦時期は一期十八話、三神官より鋼牙が仇であると教えられた直後になります。 ※シルヴァが没収されたことから、ホラーに関係する何かが会場内にはあり、加頭はそれを隠したいのではないかと推察しています。 実際にそうなのかどうかは、現時点では不明です。 ※NEVER、仮面ライダーの情報を得ました。また、それによって時間軸、世界観の違いに気づいています。 仮面ライダーに関しては、結城からさらに詳しく説明を受けました。 ※首輪には確実に異世界の技術が使われている・首輪からは盗聴が行われていると判断しています。 ※首輪を解除した場合、(常人が)ソウルメタルが操れないなどのデメリットが生じると思っています。→だんだん真偽が曖昧に。 また、結城がソウルメタルを操れた理由はもしかすれば彼自身の精神力が強いからとも考えています。 ※実際は、ソウルメタルは誰でも持つことができるように制限されています。 ただし、重量自体は通常の剣より重く、魔戒騎士や強靭な精神の持主でなければ、扱い辛いものになります。 ※時空魔法陣の管理権限の準対象者となりました(結城の死亡時に管理ができます)。 ※首輪は解除されました。 ※バラゴは鋼牙が倒したのだと考えています。 時系列順で読む Back 究極Next 愛しのジュリエット 投下順で読む Back 究極Next 黎明の襲撃者(小雨 2 00~2 10) Back さようなら、ロンリー仮面ライダー(後編) 涼邑零 Next 黎明の襲撃者(小雨 2 00~2 10) Back さようなら、ロンリー仮面ライダー(後編) 桃園ラブ Next 黎明の襲撃者(小雨 2 00~2 10) Back さようなら、ロンリー仮面ライダー(後編) 石堀光彦 Next 黎明の襲撃者(小雨 2 00~2 10) Back さようなら、ロンリー仮面ライダー(後編) 涼村暁 Next 黎明の襲撃者(小雨 2 00~2 10)
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/516.html
ルシアン・ヒルの上で ◆gry038wOvE 結城丈二、涼邑零の二名は21時まで周囲の探索をする事にしていた。 襲撃された場合の事を考えて二人馬織の行動を主としているが、現状でこの村エリアには誰も来る気配がなかった。無造作に置かれた遺体に手をかけた様子がなかったのも、この村エリアの人気のなさを物語っている。 おそらく志葉屋敷の持ち主と思しき志葉丈瑠ももうこの世になく、いくつかの戦いの痕らしきものも既に乾いた様子を見せていたので、単純に村エリアの不人気よりは市街地エリアの利便性に惹かれた人間が多いのだろう。 また、とうに過ぎているとはいえ、十八時には市街地エリアに向かう約束があった。それが周囲に伝わった可能性も高い。現状では禁止エリアの多さで不便さもあるだろうが、施設の多い市街地エリアに向かうのだろうか。 もともと、市街地エリアに一度足を運んでいた結城丈二と涼邑零であったが、その時は様々な理由込で、未確認生命体対策本部の資料も得られなかった。 しかし、両名とも、村エリアを散策する中で、このエリアならではの特色のようなものにはうっすらと気づき始めていた。 「どうやら、便利な道具が多様に取り揃えられているようだな……」 支給品外のアイテムが髄所に隠されているのである。 このエリアには、二人も知らないが、以前はビートチェイサー2000やサイクロン号といった仮面ライダーのマシンが配置されていた。それと同様に、まだこの村には支給品として主催側から送られた以外の隠しアイテムが豊富に取り揃えられているのである。民家に稀に隠されている小物のようなアイテムもあれば、かなり堂々と置いてあるアイテムもある。 主催陣としても、村エリアと市街地エリアの二か所では、市街地に人が集中する事を予測していたのだろう。村エリア側にこうしたアイテムを配置し、ここの特色を作る形を取ったのだ。 これまでも、まあ少しばかり小物アイテムを手に入れている。 たとえば、「AtoZ・スロット専用T2ガイアメモリ」と書かれたガイアメモリのケースだ。中にはもちろん、ぴったり納まる形でガイアメモリが入っているのだ。これは、このしばらくの間で四つも手に入っている。いずれも探索は難しいが、注意深く探すと隠されていた。 民家のクッションの中に硬い感触を感じたら、その中に一つ。結城丈二が、まるで運命に惹かれるようにして発見した「Rocket(ロケット)」のガイアメモリ。 机の引き出しの中……ではなく、机の引き出しの二重底の下。「Accel(アクセル)」のガイアメモリ。 木彫りの熊の置物の中。「Unicorn(ユニコーン)」のガイアメモリ。 一番わかりやすかったのは、道にあった看板の裏。「Queen(クイーン)」のガイアメモリ。 そんなこんなで、宝探しのように見つけたガイアメモリの数が四本である。AtoZという事は、もしかするとAからZまでのガイアメモリがこの場所に隠されているのかもしれないが、時間がないのでそれに関しては他の専門家に語る事にした。 このT2ガイアメモリは、警察署で出会った──もう死んでしまった泉京水と、その知り合いの大道克己がもともと探していたものらしいが、敵の仮面ライダーたるダブルもおそらくは何か知っているだろう。 ロケットとユニコーンが結城、アクセルとクイーンが零のデイパックの中に押し込まれる形になったが、今後、それを必要とする人間に会うまでは全く不要なものだろう。 更に、今彼らの前には、もう少し大きめのアイテムもあった。 「シトロエン2CVだな。フランスの車だ」 「なんか詳しいな……」 「マシンには凝っていてね」 今彼らが目にしているのは、緑の車──シトロエン2CVという小型の自動車である。一般道をこの車が走っているのはあまり見ない。なかなか古いタイプの車のようだ。実を言うと、彼らが合流した涼村暁という男の愛車なのだが、そんな細かい情報まで彼らは得ていないので、この車が彼の所持品である事など誰も知る由もない。 ちなみに結城丈二がこれを発見したのはB-1エリア沿岸部であった。誰かが手を付けた様子はなく、鍵は挿しっぱなしであった。ずっとこの潮風に晒されて放置されていたのだろうか。 「でも、時空魔法陣があれば、こんなものいらないしなぁ……」 「確かに惜しいが、まあ見たところ、しっかりした整備もされていないようだ。使う事になるとすれば、また後だろうな」 「あーあ、もっと早く見つけられればよかったのに」 零としては、これまでの面倒な道のりを考えれば、少し惜しい道具の一つであったが、今となってはソルテッカマンに時空魔法陣まで、もう少し最先端かつハイブリッドな道具が手に入っている。 まだ村には移動手段となる乗り物があるかもしれないが、そろそろ時間も近い。時空魔法陣の管理権限が移るというのなら、なるべく早めにそれを使ってみたいものだった。 △ 午後九時。 この時刻になると、もう人気のなさははっきりとわかってくる。ゴーストタウン同然のこの民家の群れを見ている時の胸の寂しさは、いっそう強くなっていた。 彼らはまた、翠屋の入り口にいる。ソルテッカマンがどこか遠くを見ているようだった。 『こんばんは。仮面ライダー、それに魔戒騎士のお二方』 彼らの目の前にいるのは、ホームレスのような小汚い風体の男。めがねも、とんがり頭も、無精ひげも、白衣も──忘れるはずがない。薄気味悪い笑みを浮かべているこの無精な怪人の表情を見て、零と結城は顔を顰める。 何も言わずに一歩前に出て刀の柄を握った零を、結城が右手を前に出して制した。 「……ニードルだな。その姿はホログラムか?」 結城がそんな言葉を投げかける。彼は、第二回放送を行ったニードルである。無論、倒すべき相手だ。零も、ニードルの姿が幻影である事くらいわかっていた。だが、万が一の可能性に備えて構えたに過ぎない。攻撃の意志はさほど強くはなかった。 『ええ、察しが良いようで。流石は、首輪を外した功労者……。ザボーガーというネーミングは悪くないと思いますよ』 ニードルは下品に笑っていた。結城が額に汗を浮かべる。どうやら、何度も繰り返されると恥ずかしいらしい。 零は、そんな結城丈二の様子を見て、どことなく安堵を浮かべた。 ニードルは続けた。 『ともかく、まあこれからまたヤボ用があるので、手短に話します。あなたたちが知ってのとおり、時空魔法陣の簡易的な管理システムをこちらの喫茶店の奥、二階の一室に転送しました。機械によって時空魔法陣を操る特殊装置です』 「その使い方を教えてくれるんだな」 『はい。これまでは人数も多かったので、こうした強力なアドバンテージはあってはなりませんでしたが、もうそんなしがらみに囚われなくとも良い頃合いでしょう。……現在の時空魔法陣の使用条件は、知ってのとおり、二人以上殺害した参加者の移動、翠屋・警察署間の移動です。本来なら一度使えば消滅する仕組みになっていましたが、残念ながら現在に至るまで利用した人間は皆無……これは甲斐のない話でしょう?』 「……いらないからくれるっていうのか。なら都合が良い」 零は、ニードルの物言いに腹を立てながらも、あくまでニヒルに返した。顔は笑っていない。 『あなたたちのように、普通に移動していても何時間も誰とも合流できない方がたまにいるんですよ。人口密度が更に低くなった今、はぐれ者が他の参加者に出会える可能性はいっそう減ります。ゲームそのものが成り立たなくなる……わかりますね?』 ゲームを面白く進めるには、やはり時空魔法陣のような道具が必要だとわかったのだろう。主催側も、その解禁をあまり問題とは感じていなかったようである。 最初からゲームの一部に組み込んでいたかのように、その準備や設備が万端であるところを見ると、やはり誰かしらがこうして管理権限を受けられるようになっていたのだろう。 その条件が果たして、首輪解析に関わるものかどうかはわからないが。 『管理システムは、時空魔法陣の前に転送しました。ただ、現在も時空魔法陣は二つの施設を繋ぐ事はできますが、その管理はこの翠屋にある装置を使わなければできません。簡単に言えば、翠屋と別の施設を繋ぐ装置という事です』 「使い方は?」 『あなたたちの持っている地図の改訂版が、画面に表示されています。それを利用してください。タッチパネルを搭載していますので、行きたい施設をタッチする事で時空魔法陣の移動先を変更する事ができます。ただし、破壊された施設には発動する事ができませんので、ご注意を……。他にも多様な機能を取り揃えていますが、管理者が著しく優位になるようなものはありません。……私が伝えるべき事は以上です』 ニードルの説明は殆ど終了したようだった。実に手軽な説明だ。 ニードルも背を向けて、今からどこかへ消えようとしていた。 しかし── 「待て、ニードル。首輪が外れたというのに随分と無反応だな」 結城が声をかけて、ニードルが消えるのをやめた。 いや、消えかかった体で結城の方を見ていた。──一体、どういう仕組みになっているのかはわからない。ただ、そんな彼の表情からは下卑た笑いも少し消えている。語調を強めて、彼は言う。 『はい?』 「この首輪は、俺たち……参加者全員を縛るために必要な道具の一つだ。何故、この首輪を外させて、ろくに触れもしないんだ?」 単純にそれは、結城丈二の疑問だった。 ニードルは、殆ど頭を悩ます事もなく、すぐに返答した。 『……そういう段階に来ているという事ですよ。いずれにせよ、あなたたちはこの島から外へは出られない。外には何もありませんし、どこへも行けません。強いていれば、そう、禁止エリアが使用できなくなるだけでしょうか。とにかく、最後の一人が決まるまで、あなたたちは囚われたまま……聞きたい事はそれだけですか?』 結城は何か考えているように黙った。ニードルは、それを見て、安心したように笑って、遂に完全にどこかへ消えた。零は、そんな様子を茫然と見つめていた。 二十一時三十分ごろ、ニードルは別の場所に現れる事になったが、それはこの少し後の話である。 △ ケーキを振る舞う喫茶店の中には、レジカウンターほどの大きさの機械があった。 時空魔法陣の制御装置。青い装置の上部は、液晶のスクリーンがある。 『タッチで起動ください。ユーザー名:結城丈二』 画面には管理者名が記入されている。そのユーザー名は、結城丈二だ。真っ青で中央に文字だけが記載されている画面に、誰かがタッチしなければ起動しないらしい。 「どれ……」 零が横から、ひょいと現れてコンピュータをタッチする。コンピュータには慣れていないのか、手つきは雑だ。 結果は、当然の如く無反応である。 「…………反応しないよ、コレ。壊れてるんじゃないか」 「涼邑……お前は管理対象者じゃないだろう」 結城が画面に触れると、今度はしっかりと起動する。 どうやら、結城丈二以外はタッチできないらしい。既に指紋も何もない鋼鉄の腕だが、手袋越しにタッチは可能だったので、指紋以外のどこかから送られてくる情報でそれを管理しているようだ。 そこから先の画面は、パソコンのデスクトップのようになっており、その中にはいくつかのアイコンが存在する。そのうち、『管理システム』を結城がタッチした。 すると、確かにマップをそのまま張り付けたような画面になった。 「俺たちの持っているものと、ほぼ同じだな……」 紙製の島内マップに比べると、いささかハイテクで綺麗な画質である。エリア区分もしっかりなされており、殆どは手持ちのマップと同じものだが、やはり黄色い○で記された施設の一部は破壊されていた。 教会、風都タワー……この二つの施設が既に跡形もないらしい。あのタワーを破壊するとなると、相当なエネルギー量が必要であるのは明白。やはり、超人だらけの殺し合いであるのは間違いないようだ。 逆に、新たに追加されている施設も存在する。クリスタルステーションや忘却の海レーテといった施設が随所に追加されており、紙製のマップでは不可能なエリアマップの更新が可能となっているのである。島外で、海を越えた位置にぽつんと佇んでいる施設が点々としていた。 マップの左側には、『KILL SCORE OVER ≪2≫』、『MAX 1』との表示がある。これは殺害人数、利用人数の定員及び利用回数のようで、結城はすぐにこれを『OVER ≪0≫』へと変更した。『UNDER ≪~≫』にする事も可能だが、これが原因で、悪人のみを葬ってきた仮面ライダーのような人間が利用できなくなる事は忍びない話である。 他の人間の状況がわからないので、無差別にやるしかない。仮にマーダーの良いように利用されるかもしれないにしても、対主催の結束を深めるために利用した方が使用しやすいだろう。 上限人数も『MAX 1』から『∞』に変更する。まるで、最初からその二通りしかないようだった。 ここでおおよそ、時空魔法陣に関する現状で厄介な設定は解除された。ここからどうするかが議論の種である。 「……さて、どうする」 どこへ行くか、という話はまず零が投げかけた。 これからは、もうタッチで簡単に行きたい施設に行ける事になる。 結城は、それを考えているようで、親指を顎に当てていた。 「……現在は警察署に繋がっているらしいな」 「そのまま警察署に行くのか?」 「確かに、仲間は街に集まるようになっている。俺たちが行く場所も自然と警察署になるはず、だが……」 そう口にしながらも、結城は熟考しているようで、どこか言葉が消えかかったり、再び出てきたりするような形になっていた。 零がそんな姿を不審がる。 「現状、この時空魔法陣は人を殺していなければ使われない移動手段であると認識されている。もし、警察署側にいる人間も……警戒しているんじゃないか?」 「確かに。警戒されているかもしれない……」 結城と零は、この場所に現れた時空魔法陣を放置していたが、もしあの時空魔法陣の出現を他の参加者が察知していたら、普通は罠を張るなどの対策を練る。それがどんな罠であるか……にもよるだろう。 たとえば、そこを見張っている人間がいるとして、二名以上の殺害を行った結城に対して攻撃をしかける可能性だって否めない。結城が来るとするのなら、時空魔法陣のある場所ではなく、通常は入口から入ってくると思うに決まっている。 第一、市街地エリアで人が集まっているのが警察署とは限らない現状では、どこに向かっていいのかも難しい問題だ。 「個人的には、まず新しく追加された施設が気になるところだな」 余計な森や海のエリアには、新たに追加された施設があるようだ。 そこならば、おそらく現状では誰もいないと推測される。 「……移動もいいが、その前に他のアイコンも見てみるか。このコンピュータに関してある程度調査してからにしよう」 時空魔法陣を利用するのも良いが、まずは他のアイコンの内容も気になった。 結城がタッチしたのは、『ゲーム』というアイコンだった。こんな時にゲームか、と思うかもしれないが、彼らが考えていたゲームとは、テレビゲームでもボードゲームでもない。彼らにとって、その言葉が想起させるのは、主催陣から見たこの殺し合いの事であった。 その情報を得られると思ってタッチしたのだが、やはり都合よくはいかず、内容は想定した物とは全く違った。 『AtoZのガイアメモリを探せ! 村エリアにはマキシマムスロットやドライバーと互換性のあるT2ガイアメモリが隠されているぞ! 細かく調べてみよう(※このガイアメモリは制限下ではドーパントへの変身には使用できません。ご了承ください)』 どうやら、先ほど結城や零が見つけたガイアメモリの事らしいのである。 これを搭載したのは、おそらく加頭やサラマンダー男爵やニードルではなく、あのテンションの高いゴハットという男に違いない、と二人は確信する。もっと他に主催者にあんな性格の人間がいる可能性も否めないが、現状把握している人間ではあるようだ。 とにかく、スロットというのが、マキシマムスロットという物やドライバーと呼ばれる何かに関わるものであるのはわかった。 「なるほど……」 村エリアは、人によっては充分に役に立つ場所であるようだ。ただ、そのマキシマムスロットともドライバーとも無縁の彼らは、そんなゲームに付き合う暇はない。 ダブルドライバーという道具の存在は既に説明書によって示唆されているが、そこがやはり関連してくるだろうか。どうやら持ち主とは浅からぬ縁で結ばれているようである。 「他には?」 「施設紹介か……各施設がどんな機能を持っているのかが書いてある」 『施設紹介』は、「志葉屋敷」や「冴島邸」がどんな施設なのかを写真付きで簡潔に示していた。数行に渡るものもあれば、一行に満たない説明もある。 敷地の面積などは書かれていないが、画像から何となく推察する事ができる。 「風都タワーの大きさは予想を上回るな……。これを倒壊させたとなると、やはり只者ではなさそうだ」 基本的に、破壊、倒壊状態にある施設はある程度大型のものばかりであった。 それが破壊されているという事は、相当なエネルギーを発散する戦いが行われたという可能性が高い。 ともかく、現状無事である中学校や警察署は魔の手に晒されていない可能性が高く、比較的行きやすい場所であるのは明白だった。 ただし、やはりもう一つ気がかりな沿岸施設なども行ってみたいところであった。 「そうだ、新施設を利用しよう」 結城丈二が提案する。施設紹介をざっと見たところで判断したようだ。 「街エリアの近く、G-10の海上に現れた施設……鳴海探偵事務所。ここならば、殺し合いに乗った人間が現れる事もないし、街エリア内だ」 画像上では、『かもめビリヤード』と書かれた看板がある。 問題は、その内蔵メカニズムの類であった。この中には、地下ガレージが存在し、そこにリボルギャリーやハードボイルダーなどといったメカニックがあるらしいのだ。 また、本土と離れ施設は、簡易的に細い道路が開通されている模様である。 「ここに向かおう」 「……ああ。わかった」 結城は、再度『管理システム』をタッチし、行先をG-10エリアの『鳴海探偵事務所』に設定する。 設定反映までにかかる時間を利用し、零は結城の協力を得てソルテッカマンを装着する。 時空魔法陣が発生しているのは翠屋の上空。パワードスーツであるソルテッカマンを利用し、零を背中に乗せてソルテッカマンを飛行させようというのだ。 準備が整った二人は、鳴海探偵事務所への移動を急いだ。 【一日目/夜中】 【C-1/翠屋前】 【結城丈二@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:健康、首輪解除 [装備]:ライダーマンヘルメット、カセットアーム [道具]:支給品一式、カセットアーム用アタッチメント六本(パワーアーム、マシンガンアーム、ロープアーム、オペレーションアーム、ドリルアーム、ネットアーム) 、首輪のパーツ(カバーや制限装置、各コードなど(パンスト太郎、三影英介、園咲冴子、結城丈二、涼邑零))、首輪の構造を描いたA4用紙数枚(一部の結城の考察が書いてあるかもしれません)、支給品外T2ガイアメモリ(ロケット、ユニコーン) [零の道具](ソルテッカマン装着中の零が持てないために持ってあげてます):支給品一式、スーパーヒーローセット(ヒーローマニュアル、30話での暁の服装セット)@超光戦士シャンゼリオン、薄皮太夫の三味線@侍戦隊シンケンジャー、速水の首輪、調達した工具(解除には使えそうもありません)、支給品外T2ガイアメモリ(アクセル、クイーン) [思考] 基本:この殺し合いを止め、加頭を倒す。 0:時空魔法陣を利用し、G-10鳴海探偵事務所に向かう。 1:殺し合いに乗っていない者を保護する 2:沖と合流する。ただし18時までに市街地へ戻るのは厳しいと考えている。 3:加頭についての情報を集める 4:異世界の技術を持つ技術者と時間操作の術を持つ人物に接触したい。 5:石堀たちとはまた合流したい。 6:また、特殊能力を持たない民間人がソウルメタルを持てるか確認したい。 7:時間操作の術を持つ参加者からタイムパラドックスについて話を聞きたい 8:ダブルドライバーの持ち主と接触し、地球の本棚について伝える。 [備考] ※参戦時期は12巻~13巻の間、風見の救援に高地へ向かっている最中になります。 ※この殺し合いには、バダンが絡んでいる可能性もあると見ています。 ※加頭の発言から、この会場には「時間を止める能力者」をはじめとする、人知を超えた能力の持ち主が複数人いると考えています。 ※NEVER、砂漠の使徒、テッカマン、外道衆は、何らかの称号・部隊名だと推測しています。 ※ソウルジェムは、ライダーでいうベルトの様なものではないかと推測しています。 ※首輪を解除するには、オペレーションアームだけでは不十分と判断しています。 何か他の道具か、または条件かを揃える事で、解体が可能になると考えています。 ※NEVERやテッカマンの情報を得ました。また、それによって時間軸、世界観の違いに気づいています。 ※首輪には確実に良世界の技術が使われている・首輪からは盗聴が行われていると判断しています。 ※零から魔戒騎士についての説明を詳しく受けました。 ※首輪を解除した場合、ソウルメタルが操れないなどのデメリットが生じると思っています。 →だんだん真偽が曖昧に。 ※彼にとっての現在のソウルメタルの重さは、「普通の剣よりやや重い」です。感情の一時的な高ぶりなどでは、もっと軽く扱えるかもしれません。 ※村雨良の参戦時期を知りました。ただし、現在彼を仮面ライダーにすることに対して強い執着はありません(仮面ライダー以外の戦士の存在を知ったため)。 ※時空魔法陣の管理権限を得ました。 ※首輪は解除されました。 ※変身に使うアイテムや能力に何らかの細工がされていて、主催者は自分の意思で変身者の変身を解除できるのではないかと考えています。 【涼邑零@牙狼─GARO─】 [状態]:健康、首輪解除、ソルテッカマン装着 [装備]:魔戒剣、魔導火のライター [道具]:シルヴァの残骸 [思考] 基本:加頭を倒して殺し合いを止め、元の世界に戻りシルヴァを復元する。 0:時空魔法陣を利用し、G-10鳴海探偵事務所に向かう。 1:殺し合いに乗っている者は倒し、そうじゃない者は保護する。 2:会場内にあるだろう、ホラーに関係する何かを見つけ出す。 3:結城に対する更なる信頼感。 4:また、特殊能力を持たない民間人がソウルメタルを持てるか確認したい。 5:涼村暁とはまた会ってみたい。 [備考] ※参戦時期は一期十八話、三神官より鋼牙が仇であると教えられた直後になります。 ※シルヴァが没収されたことから、ホラーに関係する何かが会場内にはあり、加頭はそれを隠したいのではないかと推察しています。 実際にそうなのかどうかは、現時点では不明です。 ※NEVER、仮面ライダーの情報を得ました。また、それによって時間軸、世界観の違いに気づいています。 仮面ライダーに関しては、結城からさらに詳しく説明を受けました。 ※首輪には確実に異世界の技術が使われている・首輪からは盗聴が行われていると判断しています。 ※首輪を解除した場合、(常人が)ソウルメタルが操れないなどのデメリットが生じると思っています。→だんだん真偽が曖昧に。 また、結城がソウルメタルを操れた理由はもしかすれば彼自身の精神力が強いからとも考えています。 ※実際は、ソウルメタルは誰でも持つことができるように制限されています。 ただし、重量自体は通常の剣より重く、魔戒騎士や強靭な精神の持主でなければ、扱い辛いものになります。 ※時空魔法陣の管理権限の準対象者となりました(結城の死亡時に管理ができます)。 ※首輪は解除されました。 ※バラゴは鋼牙が倒したのだと考えています。 【特記事項】 【支給外T2ガイアメモリ】 村エリアには、『マキシマムドライブ発動』、または『対応するドライバーを介した仮面ライダーへの変身やフォームチェンジ』のみが可能となるT2ガイアメモリが隠されています。 よく注意して探さないと見つかりません。 翠屋の中も特に探していないようなので、今後翠屋でも見つかるかも…。 【時空魔法陣の管理システム】 管理システムは2階の高町なのはの部屋に置いてあります。 現在判明している管理コンピュータで閲覧可能な情報アイコンは以下(タッチパネルで操作、結城丈二以外は認証しない) 【管理システム】:最新版のマップが表示され、黄色い○をタッチする事で、翠屋と繋がる時空魔法陣の行先を変更する事ができます。 【ゲーム】:『AtoZのガイアメモリを探せ! 村エリアにはマキシマムスロットやドライバーと互換性のあるT2ガイアメモリが隠されているぞ! 細かく調べてみよう(※このガイアメモリは制限下ではドーパントへの変身には使用できません。ご了承ください)』という表示が出ます。 【施設紹介】:各施設の説明が書かれています。 【施設紹介】 【鳴海探偵事務所@仮面ライダーW】 G-10エリア海上に出現。 風都風花町一丁目二番地二号「かもめビリヤード場」の二階にある探偵事務所で、鳴海亜樹子が所長を務める。所員は左翔太郎とフィリップの二名。 風都ではその名が知れ渡っており、ドーパント絡みの事件で依頼が舞い込んでくる、ガイアメモリ関連事件の駆け込み寺のような存在。 一見するとただの探偵事務所のようだが、地下にはリボルギャリーなど、仮面ライダーダブルが利用するメカニックが内蔵。 【アイテム紹介】 【今回見つかったT2ガイアメモリの能力】 アクセル:加速能力を与える(またはドライバーを利用した仮面ライダーアクセルへの変身) クイーン:鉄壁のバリアーで敵の攻撃を防ぐ ロケット:攻撃対象にミサイルを発射 ユニコーン:打突攻撃の破壊力を高める(またはマキシマムドライブで螺旋状のオーラを宿したコークスクリューパンチを放つ) 【シトロエン2CV@超光戦士シャンゼリオン】 B-1エリア沿岸部に配置。 涼村暁の愛車で、カラーは緑。フランスのシトロエンが1948年に発表した前輪駆動式の乗用車。定員は四名の小型大衆車。 ガタが来始めているので、動きは極めて遅く、鈍い。 ぶっちゃけ今こんな物が出てきても用なし。 時系列順で読む Back X、解放の刻/パンドーラーの箱Next 挑戦 投下順で読む Back X、解放の刻/パンドーラーの箱Next 挑戦 Back 解─unlock─ 結城丈二 Next 孤独も罪も(前編) Back 解─unlock─ 涼邑零 Next 孤独も罪も(前編) Back 壊れゆく常識 ニードル Next 時(いま)を越えろ!
https://w.atwiki.jp/mobilegate/pages/19.html
オルゴ・デミーラ(変身) レベル .HP .MP .攻 .守 .速 .賢 01~30 240 480 480 240 240 480 31~60 240 240 120 243 015 240 61~99 624 624 624 313 624 624 01~99 999 999 999 796 879 999 Lv HP MP 攻 守 速 賢 02 09 18 17 09 09 18 03 08 19 19 08 10 19 04 07 17 16 07 10 17 05 09 14 18 10 10 14 06 10 15 15 10 07 15 07 09 16 19 06 09 16 08 08 15 18 07 09 15 09 08 16 17 07 08 16 10 07 18 17 10 06 18 Lv HP MP 攻 守 速 賢 11 08 14 16 06 10 14 12 08 16 15 08 07 16 13 09 18 18 10 08 18 14 09 15 17 10 10 15 15 08 18 18 06 06 18 16 09 18 18 09 08 18 17 06 19 16 10 10 19 18 09 17 15 09 07 17 19 06 16 16 07 07 16 20 10 15 12 04 08 15 Lv HP MP 攻 守 速 賢 21 07 17 18 10 09 17 22 08 13 16 08 07 13 23 08 19 16 09 09 19 24 06 16 15 07 09 16 25 08 17 16 08 10 17 26 10 18 15 07 07 18 27 09 16 15 10 05 16 28 08 19 16 10 06 19 29 09 13 18 10 09 13 30 10 18 18 08 10 18 Lv HP MP 攻 守 速 賢 31 08 03 01 04 00 03 32 06 10 04 08 00 10 33 08 06 02 08 00 06 34 10 09 06 07 00 09 35 08 09 04 08 02 09 36 09 09 05 10 00 09 37 05 10 06 10 01 10 38 08 05 02 09 00 05 39 10 07 06 05 01 07 40 07 08 04 09 00 08 Lv HP MP 攻 守 速 賢 41 07 10 01 09 00 10 42 10 11 01 05 02 11 43 05 06 07 09 00 06 44 08 08 07 10 00 08 45 07 05 04 09 01 05 46 09 07 01 09 00 07 47 09 08 07 06 00 08 48 09 07 01 08 00 07 49 06 07 06 05 02 07 50 08 06 03 09 00 06 Lv HP MP 攻 守 速 賢 51 08 09 04 07 01 09 52 08 10 02 10 00 10 53 09 10 07 07 01 10 54 07 09 05 10 00 09 55 08 06 02 05 01 06 56 08 10 04 08 01 10 57 10 06 04 10 00 06 58 09 10 03 10 00 10 59 07 08 06 09 01 08 60 09 08 05 10 01 08 Lv HP MP 攻 守 速 賢 61 15 ** 17 08 09 ** 62 19 ** 19 06 14 ** 63 15 ** 15 06 16 ** 64 14 ** 12 09 15 ** 65 13 ** 12 10 16 ** 66 18 ** 15 08 13 ** 67 16 ** 12 09 14 ** 68 13 ** 19 10 12 ** 69 17 ** ?? 06 13 ** 70 16 ** ?? 08 19 ** Lv HP MP 攻 守 速 賢 71 18 ** ** 07 18 ** 72 17 ** ** 10 19 ** 73 16 ** ** 06 13 ** 74 13 ** ** 09 15 ** 75 16 ** ** 08 18 ** 76 ** ** ** 07 18 ** 77 ** ** ** 06 15 ** 78 ** ** ** 09 15 ** 79 ** ** ** 10 15 ** 80 ** ** ** 04 17 ** Lv HP MP 攻 守 速 賢 81 ** ** ** 05 15 ** 82 ** ** ** 09 17 ** 83 ** ** ** 09 15 ** 84 ** ** ** 10 19 ** 85 ** ** ** 10 18 ** 86 ** ** ** 09 13 ** 87 ** ** ** 10 16 ** 88 ** ** ** ** ** ** 89 ** ** ** ** ** ** 90 ** ** ** ** ** ** Lv HP MP 攻 守 速 賢 91 ** ** ** ** ** ** 92 ** ** ** ** ** ** 93 ** ** ** ** ** ** 94 ** ** ** ** ** ** 95 ** ** ** ** ** ** 96 ** ** ** ** ** ** 97 ** ** ** ** ** ** 98 ** ** ** ** ** ** 99 ** ** ** ** ** **
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/482.html
第三回放送X ◆gry038wOvE 夕方。時刻は午後六時。 太陽も沈み、それと同時に夜の始まりを告げる。空は薄らと暗くなり始め、星はもう、少しずつ見え始めている。 この殺し合いの参加者を迎えた星空が、再びその姿を現すのを、この中のうちの何人が目にする事になるのだろうか。 既に残る参加者は二十一名。これは、当初の参加者の三分の一を下回る。 四十五名の命は、既にこの世になく、強さと運に助けられた三分の一だけが奇跡的にも、この綺麗な夕焼けと夜の始まりを見る事ができる。 次は……誰が、一日の経過を体験する事ができるのだろう。 また、放送が響く。これで三度目。 飽きさせないためか、放送担当者はローテーションを採用している。 今度の放送担当者は── 「参加者のみんなー、こんばんはー!! …………うーん? 声が小さいぞー! こんばんはー!!」 上空に現れたホログラフィには、長髪に丸眼鏡の、おたく風の青年。だんだんと放送担当者のビジュアルが汚くなっているのは気のせいだろうか。 まるで、ヒーローショーの司会のお姉さんのような挨拶の文句で、放送を切り出したこの男は、主催陣営の中でも屈指の変わり者である。 「……返事をくれないのか、寂しいなぁ。今回の放送担当者はこのボクッ! ダークザイドの闇生物ゴハットだよ! ……シャンゼリオ~ン!! 仮面ライダー!! ウルトラマーン!! 魔戒騎士~!! それにプリキュア~!! こっちを見てるか~い!? ……っと、このシャンゼリオンはボクを知らないんだっけ……」 彼は闇生物ゴハット。ヒーローが大好きなオタクの闇生物であった。 もし、シャンゼリオンこと涼村暁があの世界に留まり続けたなら、出会っていたであろう怪人。しかし、暁はここに連れてこられてしまった以上、彼と再会する事はなかった。 それからしばらく、ゴハットの映像がその時のポーズのまま止まる。 ……そして、また映像が動き出す。放送事故だろうか? 一部の参加者は気にしたかもしれないが、放送は続く。 「………………あー、ちょっと本部から苦情が来たので、今度は気を取り直していくよ。ゴハット・チェンジ!!」 どうやら、主催側の都合に反する内容だったらしいので、今リアルタイムで注意を受けていた模様である。 ともかく、おたくは、仰々しい掛け声とともに、人間の姿から闇生物の姿にチェンジする。青くグロテスクな十字の怪物で、腕の先は触手になっている。この触手を鞭にして戦うのだ。 「フフフフフフフ……ワッハッハッハッハッハ!! このゲームに招かれている参加者の諸君よ、気分はどうかね?」 そして、変身した時、彼の様子が変わった。彼は二重人格というわけではないのだが、気分を盛り上げるための喋り方に替えたのである。実際のところ、ヒーロー好きなダークザイドの精神に違いはない。 「ここまで生き残った参加者の諸君には、もうこの放送について説明する事もなかろう……。では、まずは恒例の死亡者の名前から読み上げさせていただこうか……フッフッフ」 悪の幹部になりきりながら、ゴハットが死亡者を読み上げ始める。 「相羽タカヤ、アインハルト・ストラトス、泉京水、一文字隼人、梅盛源太、西条凪、大道克己、バラゴ、溝呂木眞也、村雨良、モロトフ、ン・ダグバ・ゼバ。 以上12名。お勤めご苦労であった……」 ゴハットは、そう言って、お辞儀をした。これも誰かのマネだろう。 まあ、実際にこの中には、ゴハットが大好きなヒーローもいる。死亡者に対しては敬意を忘れていないのは事実だ。 それでも、彼はそこから立ち上がる熱きヒーローの姿を、全てを背負い戦う戦士たちの姿を目に焼き付けるため、涙を呑んでヒーローたちの姿を見守っているのである。 ちなみに、今回の死亡者の中に彼の期待を裏切る者はいなかった。ヒーローはヒーローらしく、悪役は悪役らしく、時に悲劇的な死に様を見せたのだ。 「では、次に禁止エリアの発表をしよう。フッハッハッハッハッハッハ!! ……あの、ホントにこんな事で死なないでね? ……あー、気を取り直して、さあ、発表するぞ! 19時に【G-9エリア】、21時に【B-6エリア】、23時に【E-4エリア】。以上の3つだ!」 ともかく、禁止エリアの発表を終え、ゴハットは触手のようになった腕を身体の腰に乗せ、偉そうなポーズを取っている。 実は、先ほどから結構アクションが激しい。 「さて、それでは最後にお楽しみの毎回変わるボーナスタイムだ!! ……今回は、一部制限の解除やこちらからの情報伝達!! ……あの、ボクもちょっとクイズを考えようと思ったんだけど、間に合わなかったんだぁ~……ゴメン。 ゴホン……あー、あー。では、放送が終わり次第、会場の設定でいじっていた一部設定を解除しに行く!! 制限がかかっていた対象者、また特別な連絡がある参加者の元には、我々が直々に制限解除の旨を伝えよう!! その時に余計な事は考えるなよ……? 我々はあくまでゲームマスター。ゲームの参加者に肉体的干渉ができる状態では現れない。つまりは、今と同じく、ホログラフで現れるからな!!」 今のゴハットはあくまで完全なホログラムである。 それと同じように、生存中の参加者にホログラムとして制限解放を伝えに行くという話だ。そのため、参加者にとっては主催にはむかう好機とは行かないだろう。 次にその制限解除の条件を高らかに告げる事になった。 「……ただし! 今回もまた条件がある! その条件とは……ジャジャーン! 【今日の9時以降に、30分以上、参加者の誰にも見られず聞かれずに単独行動をする事】だ! ……参加者が誰も見てない&聞いてない状態で、一対一で会話という状況が必要だからな! とにかく、誰にも邪魔をされない状況である事をこちらが確認次第、こちらから使者を派遣し、かけられていた制限について説明する。 ちなみに、制限は一部の参加者にしかかけられていないぞ。一人になっても使者が現れない場合は、制限そのものが無い場合、または気づいていないだけで自分が他の参加者に監視・盗聴されている場合だ! まあ、常に一人で行動し続けるといいかもしれないな。 さて、今回の放送はこれにて終了だ。さらば、変身ヒーロー諸君! また会おう!! ワーッハッハッハッハッハッハ!! ワーッハッハッハッハハハハ…………フハハハハハハハハ……」 ゴハットの姿が暗転する。 第三回放送終了。 △ 「あー! 楽しかった~!!」 ゴハットが主催者の待機する場所に帰ってくる。 彼はスキップしている。変身は解いて、おたくの姿で、かなり嬉しそうだ。 それを、他の主催陣は白い目で見つめる。 加頭順は、殆ど面の色を変えずにゴハットのもとに顔を出した。 「……あの、ゴハットさん」 「はあい?」 ゴハットは、加頭に話しかけられても、全く意に介さずに、惚けた表情で動きを止めた。 加頭は、いくら感情を失いつつあるNEVERといえど、あからさまな機嫌の悪さを顔に出している。……いや、もしかすると、機械的に物事をこなしている彼だから、そう思ったのかもしれない。 当のゴハットは、無神経なのか何なのかはわからないが、一向に気にする様子がなかった。加頭は咳払いをして続ける。 「特定の参加者に声をかけるような真似は困るのですが」 「……だって! ホラ見た? あのシャンゼリオンが、ボクの知らないところであんなに立派にヒーローをやっていたなんて、ボクは全然知らなかったんだよ!! 他のみんなもカッコいいな~。今の彼らに声をかけられるなんて幸せじゃないか!! 全員の姿をナマで見られたおたくが羨ましいよ~!!」 「あの。彼らは私たちの敵です。私たちを殺しに来るかもしれませんよ?」 加頭は表情を変えずに言った。しかし、ゴハットはそんな加頭の肩に手を置く。 そして、チッチッチと舌で音を立てた後、彼は眉を寄せて言った。 「……もう。わかってないなぁ。……ボクは、彼らに 倒 さ れ た い んだよ! だからおたくらに協力しているんだ。いいかい!? 彼らは正義のヒーローだよ! 力を合わせて戦えば絶対に負けない! そして、死んだ戦士の魂を背負い、己の正義を貫く……カッコいいじゃないか! そんなヒーローたちに比べれば、ボクたちワルモノはちっぽけだ。いずれ倒される運命だよ? ほら、シャンゼリオンも……ヒロイン・暁美ほむらの死を乗り越えて成長してたじゃないか! 見たかい? あのシャンゼリオンがだよ!」 ゴハットは、自分の立場を理解したうえで、こんな事が吐けるのだから、逆に神経が太いというレベルである。参加者として彼がいたら、一体どんなスタンスをとるだろう。 直接、変身ヒーローの姿を見て歓喜するんじゃないだろうか。 加頭は、呆れながらも、怒る事なく対処した。 「……わかりました。あなたは後で好きに倒されてください。……私たちを巻き込まずに」 「はーい! ……いやぁ……早く来ないかなぁ、楽しみだなぁ……。何て言って倒されようか……。フフ~ンフフフ~フン勇気を~フフフ~フフ~フフ~ち~りばめ~♪」 ゴハットは、そのまま、鼻歌を歌いながら闇に消えていく事になった。幸いにも、彼がこの場で悪の主催者に殺される事はなかったらしい。 「……いいの? あれで」 近くにいた吉良沢優が、茫然としながらも、加頭に言う。 放送の原稿を書いている彼は、先ほど放送の脱線を注意した張本人だ。だから、放送をする場所から比較的近い所にいた。 「言うだけならタダです。それに、あの人は一応、変身者という分野について、あらゆる観点から分析をしているプロですから。監修役としては一番役に立っています。案外、腕も立つようですし」 「……ああ、そう……」 吉良沢の姿も、納得してはいないだろうが、あまり興味もなかったので、すぐに闇に消えていった。 加頭順だけが、この場所に取り残される。彼は、相変わらず表情を変えずに呟いた。 「まさか、ニードルさん以上に楽しげな放送をする方がいるなんて思いませんでした」 △ 【サラマンダー男爵の場合】 「……さて」 これはまた、加頭らのいた場所とは別である。椅子に座って、ため息をついたように言うのはサラマンダー男爵であった。 サラマンダー男爵は、いま放送の終わりを知った。エクストリームメモリの管理は相変わらず続いているが、それが終わるときも終わるかもしれない。 「……フィリップ。お別れの時は近いかもな」 サラマンダー男爵はエクストリームメモリに語り掛ける。 そう、【左翔太郎】の制限は、このフィリップがいない事である。 フィリップが主導となる「ファングジョーカー」、それからエクストリームメモリが必要になる「サイクロンジョーカーエクストリーム」への変身が不可能な現状では、左翔太郎──仮面ライダーダブルは万全ではない。 それが原因で、ここまでの戦いでも、血祭ドウコクやン・ダグバ・ゼバを相手に最大限の力を発揮できなかった。主催側がこうしてフィリップを軟禁している事でバランスが制限されてしまっている事は言うまでもない。 ここからは、フィリップ、ファングメモリ、エクストリームメモリが解放され、翔太郎はより強い力で戦うことができるようになるはずだ。 (タイミングは、左翔太郎──あるいはダブルドライバーの所持者が、他の参加者と別行動を取り、一人になった時か) 鳥篭の中を蠢いているエクストリームメモリとの別れ。別に惜しくもなかった。 左翔太郎が一人で行動した時、サラマンダーは、彼のもとに使者として現れる。 とはいえ、今のところ翔太郎は複数名で行動をしている。少なくとも、二十分以上の単独行動とは正反対の状況にある。 自らそれを作る事もできるが、それは自らを危険な状況にする事でもあり、周りを危険に晒す事でもある。他の参加者も同じだが、集団行動をしている者はどんな裁量で行動するのかが見物でもある。 主催側は、その判断に応じて制限解除をするのみだ。 △ 【グロンギ族の場合】 「ダグバがやられたか」 ラ・ドルド・グは、意外そうに呟く。グロンギの王、ダグバが死ぬ時は、全てのグロンギが滅んだ後だと思っていたが、そうはならなかった。 ドルドも、ラ・バルバ・デ(バラのタトゥの女)も、ガドルも生きている状況で、まさかダグバが死ぬとは思わなかったのだろう。 「ガドルにも、どうやら、伝える時が来たようだな」 バルバが呟いた。 「奴の事だ。知れば、必ずガミオを復活させるだろう」 実は、ンのグロンギは、まだ会場からいなくなったわけではない。 ン・ガミオ・ゼダ。遺跡に封印されていたグロンギの名前である。オオカミのグロンギであり、現状ではまだ封印が解かれていない。 第一段階では、棺が開けられる事が条件となる。これは既にバラゴの手によって解放されている。 第二段階では、ゴオマ、ガドル、ダグバが合計して九名の参加者を殺害した時に封印が解かれるという事だ。このゲゲルは、甘い設定ではないかと思ったが、案外他の変身者たちは彼らに立ち向かう力を持っていた。考えてみれば、グロンギを何体も葬ったクウガと並ぶ者たちがいるのだから当然だ。その結果、現状、犠牲者は七名のみとなっている。しかも、残るグロンギはガドルただ一人という追い込まれようである。 「……ゴ・ガドル・バ。いや……今はン・ガドル・ゼバと呼ぶべきか。夜に行く」 【ゴ・ガドル・バ】には、特別な制限はない。 ただ、彼にはこのゲゲルの事を伝える必要があった。言うなれば、これが今回の制限解放だ。 バルバがそれを伝え、残る一人と戦うためのゲゲルリングをベルトに受けた瞬間から……彼は、【ン・ガドル・ゼバ】と名を改める。 そして、もう一人の王──ン・ガミオ・ゼダに立ち向かう権利を得られるのである。 ガドルは現状、単独行動を基本としている。もともと、他人と群れる性格ではない。 △ 【死者たちの場合】 この一室には、主に二日目以降が出番となる制限の解放者がいた。 その対象者は、死者──いや、厳密には、現状ではその特殊能力を活かしきれず、「死亡者となっている者」である。 そう、参加者の中には、一部に「制限」によって死亡“後”を制限されている者が何人かいた。……それはソウルジェムの濁りとともに魔女となる魔法少女であり、死とともに二の目を発動する外道衆だ。 既に死亡カウントがなされている彼らに生還の権利はない。彼らが生還したとしても、ゲーム終了と同時に、自動的に死亡する手筈だ。あくまで、その最後の悪あがきとして、彼らに機会を与えるだけである。せいぜい、地獄に他人を道連れにする相手を探すのみという事だ。 殺し合いに影響を与えたとしても、魔女化した魔法少女が願いを告げられるはずもないし、最後の悪あがきで生き延びた外道衆に生きる機会を与える気もない。 しかし、二の目も魔女化も立派な彼らのアイデンティティである。それを封じて戦わせるわけにはいかないが、巨大な敵というのは少しばかり平等性を損なう。涙を呑んでその命を、「一度目の死」で終わりにさせたが、二日目以降、マーダーが減った場合の「お邪魔虫」として覚醒させる事は問題ない。 「……ドウコク殿はまだ生き残っているか。まあ、順当でござるな」 脂目マンプクは、巨大モニターに映る血祭ドウコクの姿を見て呟いていた。 ここまで、目立ったバトルには参加せず、基本的には戦いを避けた行動が目立つ。しかし、それが幸いか、あるいは災いか。彼は、他の参加者と大した交流もないまま生き残った。 このまま行けば、おそらく、21時30分にはドウコクに「二日目以降に二の目が解放される」と告げに行けるだろう。……まあ、ドウコクとしても、二の目などという悪あがきに頼る気はないだろうが。 誰にとっても問題となるのは、筋殻アクマロだ。 アクマロは、既に死亡カウントされているが、二の目は発動していない。つまり、彼の命はまだ「尽きていない」のである。二日目以降に復活が確定している。 これについても、ドウコクには教えておくべきだろう。 「シンケンジャーは全滅。拙者の手間も随分と省かれたものだ」 この場に招かれたシンケンジャーは、シンケンレッド、シンケンブルー、シンケンゴールド。その全員が死亡している。あとは、はぐれ外道の十臓も死亡したので、残るはドウコクのみだ。 マンプクとしても、なかなか都合の良い状況だった。 「……魔法少女も、残るは佐倉杏子のみ。……とはいえ、魔女はまだいるわ」 そう呟いたのは、ある時間軸で魔法少女の虐殺を行っていた少女・美国織莉子。彼女もまた、このマンプクという怪物とともにモニターを見ていた。 サラマンダー男爵や吉良沢優もそうだが、特別乗り気ではないものの、手段のためにこの「主催者」という立場を利用している者もいる。織莉子もまた、同じだった。彼女は、見滝原を救うべく、この殺し合いの運営に協力する者だ。 隣の怪物にさえ、もう慣れを感じ始めていた。少なくとも、お互いに裏切るような行動をしない限りは、敵対はしない。既に反抗して殺された老人がいるとも聞いている。 それが見せしめとなって、より一層、主催陣営の連帯感は強まっている。 織莉子は、杏子が単独行動した際に、魔女に関する説明を一からしなければならない。彼女はまだ、魔女化については知らなかったはずだ。面倒だが、ともかく、「ソウルジェムの濁り」を死因として死亡扱いになった参加者二名──美樹さやかと巴マミが魔女として覚醒する事についても教えなければならないだろう。 暁美ほむらのように、あらかじめソウルジェムを割った者はともかく、巴マミや美樹さやかは濁りによってソウルジェムを割った。魔女化という運命は一日だけ封じられていたに過ぎない。 「私たちの世界の参加者も、残すところ一人」 そう、暗いトーンで呟いたのはアリシア・テスタロッサ。その瞳は虚ろで、まるで感情を失くした人形のようだった。本来は優しい少女であるはずのアリシアも、今はそんな面影を持たない。 冷淡に、ただ一人残ったヴィヴィオを見つめている。しかし、ヴィヴィオには特に大きな制限はない。ともかく、現状で唯一の同一世界の生存者という事で、強い興味を持っていただけである。 すぐにアリシアは、ヴィヴィオに対する興味を失った。 「あとは、あの機械がどれだけ働いてくれるのか」 彼女の興味が向いたのは、レイジングハート・エクセリオンの方であった。 レイジングハート・エクセリオンは、娘溺泉の水を被っている。 意思のある機械であるレイジングハート・エクセリオンには、呪泉郷の水によって変身する可能性がある。……いや、それを既にこちらで調整していたのだから、おそらく高い確率でレイジングハート・エクセリオンは若い娘の形になるだろう。 何かの泉の水を被った鯖も同様かもしれない。 とにかく、泉の水を浴びた者たちにかけられていた制限も、二日目以降はすべて解除されてしまう。 おそらく、このままレイジングハート・エクセリオンはあの場に放置され続けるだろうから、アリシアは彼女のもとに向かい、全て説明する事になるだろう。まあ、彼女は参加者ではないのだが、突然人間にするわけにもいかない。 「……アリシア、酵素を注入する時間よ」 誰かがまた、深淵から現れた。 「ママ……」 マンプクも織莉子もアリシアも、そこにやってきた一人の女性の姿を凝視した。 彼女はアリシアの母──プレシア・テスタロッサである。その瞳には、どこか喜びや幸せが込められているようだった。かつては見られなかった笑顔がある。長年待ちわびたこの少女との再会を実感しているからだろうか。 しかし、どこかやつれているようにも見えて、長い髪は顔に影を落としている。むしろ、その姿はかつてのプレシア以上に、廃れた体躯にも見える。 アリシアの腕に、細胞維持酵素が注入される。これはアリシアが人ではなくなった証だ。 酵素。 この言葉からわかるように、アリシア・テスタロッサは、NEVERとして蘇っている。 加頭や財団Xの援助があれば、魔術の力を使わずとも、人体蘇生を行う事ができたのだ。 管理外世界に存在した予想外の技術に驚きつつも、プレシアはアリシアの体にそれを利用する事を許可した。もともと、このNEVERの技術を作り出した大道マリアの境遇はプレシアと酷似している。プレシアがこの技術に飛びつくのは当然であった。 加頭をはじめとする数名の来訪者たちからの技術提供により、夢のアリシア生還を果たしたプレシアは、こうして再び“幸せ”な家庭を築いているのである。 しかし、それがまた、プレシアの魔術に関する研究の日々をあっさりと覆す物だった事が、彼女の研究者としてのプライドを崩したのだろうか。何せ、NEVERの技術は魔術もないような世界が科学で生み出した代物なのだ。 かつてに比べてどこか冷淡なアリシアへの違和感を、何とか飲み込もうとしていて、更に精神に負担がかかっている事もある。 それが、プレシアをかつて以上に生気のない女性にしていた。 アリシアが、このまま母への愛さえ失っていく事を、プレシアは本当に知っているのだろうか。 織莉子は、そんな母子の様子を訝しげに見つめていた。 (……傍から見れば、親子というものはこんなにも愚かなものなのかしら) 織莉子は、このプレシアが騙されている事にとうに気づいている。 主催者の技術力ならば、こんな中途半端な蘇生を行うわけがないのだ。元の世界では死亡したはずの園咲霧彦やノーザが参戦している事を見れば明らかだろう。感情など失くさないまま、ありのままのアリシアを取り戻す事ができるに違いない。 しかし、それを知らないプレシアは、「アリシアを蘇らせる」以上の欲を持たず、親として子を助けるための安易な方法を選んだ。他の手段を探る事もなく、即決でこの方法を選んだ。そして、それから先、もっと優良な方法の存在を知らないままアリシアを愛している。アリシアの狂いに気づいているのだろうが、それを心が押し殺し、自分でも知らないままにアリシアに盲目的な愛を注いでいるのだ。それは、さながら大道マリアの生き写しのようであった。 何にせよ、善意でアリシアを蘇らせるならば、NEVERとしての生など与えるはずがない。 きっと、彼女たち親子は、その愛を主催陣営に利用されているのだ。 NEVERとなった事による身体能力向上などが加頭たちにとって都合が良いのだろう。彼女のもとには、ガイアメモリも支給されているらしい。大道克己や泉京水、加頭順といったNEVERたちの様子を見ていると、この親子の身に降りかかっている状況を何ともいえない。 ……まあ、織莉子も人の事を言えないだろう。それは自覚している。 安易な奇跡や魔法に手を伸ばし、彼女たちと同じように殺し合いに加担している事には違いない。 目の前の怪物がただの気まぐれで手を貸しているのを見ると、また随分と違う状況なのである。 「わからないものだな、人間というのは……」 主催者によって手渡されたはぐれ外道・修羅の体を取り込んで「水切れ」を克服したクサレ外道衆の脂目マンプク。彼もまた、この親子たちを理解できずにそう呟いた。 △ 【加頭とニードルの場合】 「……西条凪、死亡か」 加頭は呟いた。凪に特別興味はない。おそらく、吉良沢が多少興味を持っていた対象ではあるだろうが、彼が特に凪に肩を入れる事はなかったので、吉良沢はまだ、比較的淡々としている。 加頭にとって、その出来事が特別なのは、ダークザギの予知能力から外れる出来事だったからである。要するに、予知能力の制限がちゃんと効いているらしいという証明であった。 ……が。 (能力解放……これで、もうダークザギもより強い力で戦えるだろう……) 21時からの制限解除の時。そこで石堀が単独行動をすればいい。そうすれば、予知能力制限を解除され、光還元の要である忘却の海レーテもまた、マップに解放されるだろう。 この対象エリアはF-5の山頂部だ。これと、「強い憎しみを帯びた光」を得れば、石堀はダークザギとして復活する事ができる。 この説明を聞けば、流石に石堀もスタンスを変えてくるだろう。 デュナミストの憎しみを拡大させ、光を奪うために画策するに違いない。その果てに、ダークザギは復活する。 殺し合いに乗る者は随分と減ったが、ダークザギが全力で戦えば相手にもならない存在が大半だ。その復活を以て、対主催陣営はほとんど手詰まりとなるだろう。 まあ、優勝したらそれはそれで厄介ではあるのだが……。 (仮に優勝した場合の対策も充分。問題はないな……) 無論、マルチバースを移動する能力はダークザギにも制限はかかるし、万一勝利して主催に反抗した場合の措置も加頭たちには残っている。 それについて考えていた時、背後から男が声をかける。 「加頭さん、どうやら結城丈二という男、薄々ながら勘付いているようですね」 加頭は気づかなかったが、どうやらこの場にニードルがいたらしい。 結城丈二に対しては彼も随分と関心を示している。加頭が振り向くと、ニードルは、ニヤニヤと笑っていた。 「ええ」 加頭順は、釣られて笑いはしないが、特別腹を立てる事もなかった。 「あまり察しが良すぎるのも困り物です」 ニードルがそう言うが、やはり困っているようには見えない。 「我々が厳密には“主催者”ではない──まさか、そんな事に気づかれてしまうとは」 加頭は少し俯いた。表情は変わらない。 ……そう、実は、加頭たちは厳密にいえば、“主催者”ではないのだ。 そう見せかけたフェイク──真の主催者の余興のための一員に過ぎない。あえて言うならば、ここにいる彼らは「真の主催者」を楽しませるための「影武者」である。この場にいる主催陣営は、全員、殺し合いの参加者たちと同じ「主催者を楽しませるための駒」なのだ。 結城の仮説と同じく、加頭たちは、最後まで殺し合いを楽しませるために、「真の主催者」によって、「表向きの主催者」という役割を持たされた「参加者」たちなのである。 加頭たち、表の主催陣営は、あくまで「ゲーム」としての殺し合いを盛り上げる。その過程で、全滅なりただ一人の勝者が出るなり……という結末に終われば、彼らにとっても御の字だ。真の主催者もまあ、それで満足するだろう。 しかし、万が一、この殺し合いの果てに「正義」の陣営が脱出する事があるかもしれない。実際、脱出のための穴自体は意図的に作られており、その道順をたどる確率も高く出ている。 そして、脱出した段階で、おそらく彼らは加頭たちと戦う事になる。それを万が一にでも打ち破った場合は、「悪」たる主催者が裁かれ、死んでいくだろう。 加頭も、サラマンダーも、ニードルも、バルバも、ドルドも、ゴハットも、織莉子も、マンプクも、アリシアも、プレシアも倒された時、彼らは悪の打破を喜ぶだろう。それでここにいる誰もが満足して終わる。 ……大方の物語は、だいたいそこで終わってしまう。 全てが終わった安堵感の中で、彼らは元の世界に帰っていく。ハッピーエンドだ。 何も果たせていないのに、果たしたように錯覚して。 諸悪は残っているのに、全て終わったのだと勘違いして。 真の悪に気づかないまま、殺し合いを終えてしまう。 そして、真の主催者は、誰にも知られず、姿を見せる事もなく、その様子を嗤い続ける。 誰にも気づかれずに物語の外側ですべての登場人物を支配し、加頭たちの管理者。 無限メモリー「インフィニティ」を手にして、加頭たち財団Xが存在したパラレルワールドを侵略し、管理した、諸悪の根源。 その存在は、最後の最後まで加頭たちも絶対に秘匿し続けなければならない。 「……とはいえ、彼らはまだ、その仮説に確信を持っているわけではありません。問題はないでしょう」 まあ、加頭もニードルも、まあ彼らが察し始めた事への危機感は持っていなかった。 どうであれ、結城の説は仮説にすぎないし、それを知る二人が死ねばもう何も残らない。察したとしても、どうすれば良いのかなどわかるはずもない。 首輪を外そうが、脱出しようが、そこから加頭たちが敗北する確率はごくごく少ないものだろうし、表向きの主催者である加頭たちの兵力も十分なので、今のところ敗北する事もなさそうである。 加頭たち財団Xのバックアップは勿論、あらゆる世界からのスペシャリストの導入で、分は加頭たちの方にある。 何名かの犠牲は出るだろうが、ゴールドメモリの所有者である加頭がそう簡単に負ける事もなさそうだ。脅威となるのはダークザギだが、彼への対策は加頭も練ってある。 「今はまだ、我々は主催者です。楽しむだけで良いじゃないですか……」 ニードルがうっすらと笑みを浮かべながら言った。 △ 【第三回放送ボーナス:制限解放】 21時以降に、「30分間誰にも見られず、誰にも聞かれない状態をキープする」事で、主催側から使者が派遣され、これまで架されていた制限とその説明、解除が行われます。 あくまでこれは一部の参加者のみが対象で、一定時間単独行動をしても発動しない場合があります(監視・盗聴されている場合も使者は現れません)。 また、解除される制限も一部に過ぎず、解除されたからといって全力全開で戦えるようになるわけではありません。 一部、明らかになっている内容は次の通りです。 【フィリップ、ファング、エクストリームの解放】 対象者は左翔太郎。使者はサラマンダー男爵。 フィリップ、ファングメモリ、エクストリームメモリを翔太郎のもとに解放されます。いずれも「支給品」という扱いではあるものの、フィリップには例外的に首輪が取り付けられます。 「星の本棚」の検索制限は健在であるものの、これは21時に別途で解放。その事については、今回伝えられません(左翔太郎、フィリップには伝えられないものの、結城丈二、涼邑零が知っています)。 また、21時までに左翔太郎が死亡した場合、ダブルドライバーを所有している人物に権限が移り、フィリップも譲渡されます。 【ゲゲルの情報公開】 対象者はゴ・ガドル・バ。使者はラ・バルバ・デ(バラのタトゥの女)。 それと同時に、「ゴオマ、ガドル、ダグバの合計殺害数が9名(残り2名)に達した時に、グロンギ遺跡からもう一人の王 ン・ガミオ・ゼダの復活が始まる」という情報が伝えられます。このゲゲルのカウントでは、ガドルの自殺・自滅はカウントに含まれません。 ガドルには、ダグバの死によって「ゴ」から「ン」へ昇格され、「ン・ガドル・ゼバ」への改名を認められる旨も伝えられます。 尚、ズ・ゴオマ・グ、ン・ダグバ・ゼバは対象者でしたが、死亡したため、適用資格が剥奪されました。 【二の目の解放】 対象者は血祭ドウコク。使者は脂目マンプク。 二日目(時刻不明)以降、二の目制限が解放され、筋殻アクマロが巨大化して復活する事について伝えられます。ドウコクもまた、一の目がなくなった時に、二日目以降に二の目が発動する事になります。 尚、アクマロは死亡カウントされているので、二の目の状態で生存する事はできず、生き残ったとしてもゲーム終了とともに死亡という形になります。首輪については不明。 死亡者である筋殻アクマロには一切この事が伝えられません。 【魔女化】 対象者は佐倉杏子。使者は美国織莉子。 二日目(時刻不明)以降、魔女化制限が解放され、美樹さやか、巴マミが魔女化して復活する事について伝えられます。杏子もまた、ソウルジェムの濁りによって死亡した時に、二日目以降に魔女化が発動する事になります。 佐倉杏子は時間軸の都合上、魔女化についての知識を持たないため、それについても教えられます。 尚、さやかとマミは死亡カウントされているので、魔女の状態で生存する事はできず、生き残ったとしてもゲーム終了とともに死亡という形になります。 【呪泉郷】 対象者はレイジングハート・エクセリオン。使者はアリシア・テスタロッサ。 二日目(時刻不明)以降、呪泉郷制限が解放され、意思持ち支給品の呪泉郷制限が解除される事が伝えられます。鯖については詳細不明。 双生児溺泉のように泉そのものが枯れている泉の制限を解放するかも不明です。 レイジングハートは完全な支給品であるため、首輪は取り付けられません。 【忘却の海レーテの解放と予知能力に関する説明】 対象者は石堀光彦。使者は加頭順。 説明を聞いた時点でF-5山頂に忘却の海レーテが解放されます。説明内容もレーテについてです。 また、ダークザギとしての予知能力はフィリップと同様、1日目の21時に強制解除され、記憶制限も解除される事になります。 【その他の制限解放】 あくまで、上記は一例です。他にも一部の参加者にかけられている制限が解除される場合があります。 使者として現れる主催側の人間は、その参加者の関係者である可能性が高めです。ただし、吉良沢優のように存在を秘匿したがっている場合は関係者が姿を現さない場合があります。 複数の制限が同時に架されている可能性も否めませんが、今回はその制限に関する説明が行われ、制限は解除されます。 また、これ以降、対象者不在の制限が解除される場合があります。 【主催陣営について】 ※【ゴハット@超光戦士シャンゼリオン】、【脂目マンプク@侍戦隊シンケンジャー(侍戦隊シンケンジャー 銀幕版 天下分け目の戦)】、【美国織莉子@魔法少女まどか☆マギカ(魔法少女おりこ☆マギカ)】、【アリシア・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは】、【プレシア・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは】が所属しています。 ※アリシアはNEVERとして再生しているため、感情の希薄化と身体強化が始まっています。また、吉良沢のように非変身者に支給されるガイアメモリも所持しているようです。プレシアも同様かもしれません(描写されていないので、ガイアメモリ以外の物という可能性もあります)。 ※加頭順をはじめとする主催者は、主に影武者の役割を担っており、本当の主催者は別にいます。加頭やニードルなどの一部の参加者はその事を自覚していますが、自覚しておらず、別の目的で参加させられている者もいます(吉良沢優、八宝斎など)。 時系列順で読む Back ひかりのまち(後編)Next 覚醒(前編) 投下順で読む Back ひかりのまち(後編)Next 覚醒(前編) ゴハット Next 黒岩、死す!勝利のいちご牛乳(前編) 脂目マンプク Next 双大将再会 美国織莉子 Next 壊れゆく常識 プレシア・テスタロッサ Next 「Wish」 アリシア・テスタロッサ Next 「Wish」 Back 第二回放送 加頭順 Next 黒岩、死す!勝利のいちご牛乳(前編) Back 第二回放送 吉良沢優 Next 「Wish」 Back 第二回放送(裏) サラマンダー男爵 Next X、解放の刻/楽園からの追放者 Back 第二回放送(裏) ラ・バルバ・デ Next 挑戦 Back 第二回放送(裏) ラ・ドルド・グ Next さようなら、ロンリー仮面ライダー(前編) Back 第二回放送 ニードル Next 壊れゆく常識
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/21.html
オープニング ◆w4Pq5j/FG. 暗闇の中で彼等は目覚めた。 重い体を起こし、靄がかかった様な思考のまま周囲を見回す。そして徐々に、自分がどれほど異様な状況に置かれているのかを理解していった。 視界の隅々にまで広がるのは、何処とも知れぬ漆黒の世界。天も地も墨で塗り潰した様に真っ暗で、広さを窺い知ることも出来ない。ただ足の裏に当たる硬質な感覚が、“床”だけは存在すると示している。 そんな光も差さぬ暗黒の中、不自然に浮かび上がるのは数十人の男女の姿。年齢や容貌は幅広く、少なくとも外見上の個性には殆ど統一性が無い。多くの者は戸惑いながらしきりに首を巡らし、脳裏に共通の疑問を浮かべる。 ここは一体どこなのか? 自分は何故こんな所にいるのか? そして、身に覚えの無いこの首輪は何なのか? 暫し困惑のざわめきが広がったが、答えは程無く明かされることとなった。 もっとも、多くの者にとってそれは死神の宣告と同義ではあったが。 突如としてスポットライトの様な一筋の光が走り、集団から離れた場所を照らし出した。数十人の視線が集まる中、白い詰襟のスーツを纏った男が現れる。 「皆様、お目覚めの様ですね」 抑揚の無い声で話しだす男の顔には、うっすらと笑みが浮かんでいた。ただ筋肉を動かして表面を取り繕っただけの、感情を伴わない仮面の様な微笑。 「私の名は加頭順と申します。この度の企画にあたりまして、皆様をご案内する様に申し付けられた者です」 その一礼に敬意や誠意を感じる者はいただろうか。 「本日、皆様にお集まり頂いたのは他でもありません。我々の提示するルールに従い、最後の一人になるまで殺し合いをして頂く為です」 殺し合い。加頭はやはり何の感情の変化も見せないまま、淡々とその言葉を口にした。 反応は様々だった。緊張に息を飲む者、己の耳を信じられず呆然とする者。戸惑うことなく彼の言葉を受け入れ、冷静に状況を見極めようとする者もいる。 「優勝された方にはどんな報酬でもお渡しする用意がございます。金銭や物品、名声や社会的地位、或いは人の命を……」 「ちょ、ちょっと待った!」 そこで加頭の言葉を遮り、声があがった。学び舎の生徒の様に挙手しながら一人の青年が進み出る。 「何かご質問ですか、涼村さん」 「あのー、これってドッキリか何か? どっかにカメラあんの? 出来れば俺はひっかける側で、ちょちょっとお手伝い料とか貰えると嬉しいんだけど……」 「お、おい待て暁!」 常と変わらぬヘラヘラした態度で加頭に話しかける暁を、背後から掴みかかる様にして速水克彦が止める。 「ドッキリにしちゃ手が込み過ぎてないか? この空間も何か妙だし、ダークザイドの仕業かも……!」 「大丈夫だって、ほらそこ、コスプレみたいなインチキ臭い奴らいるじゃん! それによく見りゃカワイイ女の子多いじゃないの、こりゃお色気系のドッキリかも……」 「なに考えてんだ、お前って奴は!」 「涼村さん」 勝手にあれこれ言い合う二人に笑うでも怒るでもなく、それまでと変わらぬ顔で加頭は暁の名を呼んだ。 「これはドッキリやイタズラの企画ではありません。先ほど申し上げた通り、皆様には殺し合いをして頂きます。その内容に虚偽はありません」 真正面から暁の顔を見据え、嘘や真実と言うよりも、ただ告げるべきことだけを告げる。ひどく硬質で無機的な威圧感に、暁も「……あ、そう?」とだけ言葉を返すしかなかった。 「どうやらその様だな」 次に口を開いたのは、本郷猛だった。長く人類の自由と平和を守ってきた歴戦の英雄は、微塵の油断も無く加頭を見据えている。それは、彼が今まで戦ってきた巨悪に対するものと全く同じだった。 そして本郷の隣りに並び立つのは、言うまでも無く一文字隼人。 「少なくとも俺の知ってる数人は、ただのテレビ局が集められる様な面子じゃないぜ。俺達が誰か知らないってことはないよな、加頭さん?」 二人の改造人間から放たれる、射抜かんばかりの鋭い視線。だが加頭はそよ風でも受けているかの如く動じなかった。 「ええ、勿論存じております。仮面ライダー一号、本郷猛さん。仮面ライダー二号、一文字隼人さん」 「なら、俺達が黙って言いなりになると思うのか?」 二人が上着の前を開くと、その腰に在るのは変身ベルト・タイフーン。加頭が何者であるにせよ、そしてこの場で何が起こるにせよ、彼等は即座に“仮面ライダー”としての姿を現し対応する構えだった。 しかし伝説のダブルライダーを前に、加頭は落ち着き払って口を開く。 「皆様に着けさせて頂いた首輪にはお気付きですか?」 何人かがハッと思い出した様に自身の喉に手を当てた。目覚めた時から嵌められていた、飾り気の無い無機質な首輪。 「これが何だってんだ? 俺達はペットだとでも言うつもりかよ」 早乙女乱馬の嘲る口調に、しかし加頭はただ微笑を浮かべて答えた。 「それは、この様に使用するものです」 ボン 短い爆発音。直後に集団の中から真っ赤な噴水が吹き上がり、誰かの悲鳴が響き渡った。 舞い散る鮮血の出所は、ぱっくりと抉られた三人の男の喉元。 NEVERの一員、堂本剛三。テッカマンダガーことフリッツ。砂漠の使徒クモジャキー。 一瞬で命を断たれた彼等は、重い音をたててその場に崩れ落ちた。死人兵士である堂本剛三の肉体は細胞分解により跡形もなく消え去り、クモジャキーの仮初の身体もまた“こころの花”と共に暗闇の中に消滅した。後には物言わぬフリッツの亡骸だけが残される。 「大変残念なことですが、今亡くなられた方々をご覧になって頂ければ、皆様の立場をご理解して頂けるかと思います」 今しがたの惨劇は、恐らく彼の意思によって起こったものだろう。しかしそれが何ら感情を動かす出来事でも無いかの様に、加頭は淡々と述べた。 「この首輪には特別な爆弾が内臓されており、起爆すると確実に皆様を死に至らしめることが可能です。NEVERであろうと、砂漠の使徒であろうと、テッカマンであろうと。もちろん外道衆の方々も同様ですし、ソウルジェムにも同様の爆弾が取り付けられています。加えて申し上げますと、時間を止めている間に取り外すことも不可能です。時間操作の影響を受けずに作動するよう出来ていますから」 その言葉を全て理解できた者はいないだろう。 だが義憤に燃える男も、取り乱し涙を流す少女も、平然と惨劇を見据える魔人たちも、等しくある一つの事実を受け入れざるを得なかった。 少なくとも今は、この男に逆らうことは出来ない。 「それでは改めて、今回の企画…… バトルロワイアルの説明をさせて頂きます」 加頭は何事も無かったかの様に、事務的に説明を進めていった。 “ゲーム”の舞台となる孤島。三日という制限時間。六時間毎の放送による死者と禁止エリアの発表。首輪の爆発条件。 そして参加者に支給されるデイバックとその中身。この時、加頭はガイアメモリの力を自ら実演して見せた。 「……ご覧の通り、ガイアメモリを肉体に挿入することでドーパントと呼ばれる超人へと“変身”することが可能です」 風都に関る者以外の多くが、ユートピア・ドーパントへと変じた加頭を驚愕の顔で見詰めていた。 「ただしメモリの能力は極めて多彩ですので、この場で一概に説明することは出来ませんが。手に入れた際は、ぜひ有効に活用して下さい」 そこまで言うとすぐにメモリを排出し、今までと変わらぬ能面の如き微笑が現れる。 「そしてこれは先程、申し上げたことですが……」 そこで僅かな間があった。機械さながらに喋り続けていた加頭が、この時は勿体ぶる様に一拍を置きながら、黙して聞き入るしかない六十余名をざっと見回した。 「優勝された方にはどんな報酬でもお渡しする用意がございます。金銭や物品、名声や社会的地位、或いは人の命を蘇らすことなども可能です。奇跡も魔法も、我々が実現して差し上げます」 ごくりと、誰かが息を呑んだ。 つい先刻、同じことを告げられた時には誰しもがまともに話を聞いていなかった。「殺し合い」という唐突な台詞の方に気を取られ、その後に加頭が語りかけた内容を脳裏に留めた者は少ない。 だが今再び聞けば、その内容はまるで違って聞こえる様だった。加頭が「我々」と称する者達は、果たしてどれ程の力を持っているのだろうか。 「説明は以上となります。何かご質問のある方は……」 「聞かせてくれ!」 加頭が言い終わるのを待たず、一人の青年が声をあげた。 「何でしょうか、孤門一輝さん」 「どうして僕達が選ばれた? 僕達が殺し合うことに何の意味があるんだ」 強い眼差しで睨みつつも、孤門の声には震えがあった。その顔には怒りも悲しみも戸惑いも、様々な感情が宿っている様に見える。 そして相対する加頭は無機物の如く感情を表さず、しかしきっぱりと答えた。 「それに関しては、お答えすることは出来ません」 「な……」 「ではこれより、皆様を会場の各所にお送り致します。健闘をお祈りします」 孤門も、誰も口を挟む間は無かった。加頭がそこまで言い終えた直後、六十余名の参加者達は──フリッツの亡骸も含め──まるで始めからいなかったかの様に、一瞬で漆黒の世界から消え失せた。 「な、なんだ……!?」 ただ一人、周りを見回しながら驚き戸惑う左翔太郎だけを除いて。 「それと、あなたには伝えておくことがあります」 言いながら、加頭は足音も無くゆっくりと翔太郎に歩み寄る。状況を掴めぬまま咄嗟に身構える翔太郎に、彼は──それが極めて僅かであっても──初めて声に感情らしきものを宿し、告げた。 「あなたの相棒、園咲来人…… フィリップの身柄は我々が預かっています。あなたの“変身”に支障はありませんので、ご安心下さい」 慇懃無礼な微笑の裏に見え隠れするのは、嘲笑。 「な…… 貴様、フィリップに何を……!」 激高した翔太郎は加頭に詰め寄ろうとするが、伸ばした手が白い詰襟に触れることはなかった。一瞬の後には彼もまた他の参加者と同じ様に、忽然と姿を消していた。 そして暗闇は静寂で満たされる。死する運命の者達は戦場に送り出され、加頭ただ一人が置物の様にぽつんと佇み、漆黒の世界を見据えていた。 【堂本剛三@仮面ライダーW 死亡】 【フリッツ@宇宙の騎士テッカマンブレード 死亡】 【クモジャキー@ハートキャッチプリキュア! 死亡】 【バトルロワイアル スタート 残り66人】 時系列順で読む Next 使命 投下順で読む Next 使命
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/127.html
【現実 その他】の支給品一覧 双眼鏡 ノーザ、フェイト・テスタロッサに支給。 一般に流通している物と同じ仕様の双眼鏡。 遠くを見渡すことができる。 +支給品の消費と経過 消費と経過 ノーザ→B-7エリアに放置 フェイト・テスタロッサ→ゴ・ガドル・バ→F-5エリアに放置→溝呂木眞也→G-5エリアに放置→天道あかね スモークグレネード スバル・ナカジマに支給。 投げて使う発煙弾。 発破すれば大量の煙が発生し、視界を遮る。 3つで1セット支給。 +支給品の消費と経過 消費と経過 1つ目:スバル・ナカジマ→使用 2つ目:スバル・ナカジマ→溝呂木眞也→ゴ・ガドル・バ 3つ目:スバル・ナカジマ→溝呂木眞也→ゴ・ガドル・バ スタングレネード 梅盛源太に支給。 3つで1セット支給。 +支給品の消費と経過 消費と経過 1つ目:梅盛源太→使用 2つ目:梅盛源太→使用 3つ目:梅盛源太→使用 デリンジャー 黒岩省吾に支給。装弾数2発。 +支給品の消費と経過 消費と経過 黒岩省吾→G-8エリアに放置 1発目:黒岩省吾→消費 2発目:黒岩省吾→消費 イングラムM10 佐倉杏子に支給。装弾数32発? +支給品の消費と経過 消費と経過 佐倉杏子→ゴ・ガドル・バ→西条凪→石堀光彦 スタンガン 園咲霧彦、フェイト・テスタロッサに支給。 どうやら改造などは施されていないらしく、押し当てられても激痛が走るだけの市販物。 +支給品の消費と経過 消費と経過 園咲霧彦→山吹祈里→ン・ダグバ・ゼバ フェイト・テスタロッサ→ゴ・ガドル・バ→西条凪→石堀光彦 拡声器 相羽シンヤ、フェイト・テスタロッサに支給。 辺り一帯に自分の声を届かせることが出来る。 大抵使用者に死亡フラグが立つアイテムだが、このロワでは… +支給品の消費と経過 消費と経過 相羽シンヤ→モロトフ→I-5エリアに放置or消滅 フェイト・テスタロッサ→ゴ・ガドル・バ→F-5エリアに放置→溝呂木眞也→G-5エリアに放置→天道あかね ペットボトルに入った紅茶 桃園ラブ、巴マミに支給。 なんでこんな殺し合いの役に立ちそうにないアイテムを二人の参加者に… というか入ってるのがペットボトルってなんかシュール(サ●トリー?)。 +支給品の消費と経過 消費と経過 桃園ラブ(微消費) 巴マミ(微消費)→桃園ラブ 毛布 桃園ラブに支給。 何故か二つ支給されている。 +支給品の消費と経過 消費と経過 桃園ラブ ウィンチェスターライフル 涼村暁に支給。装弾数14発。 +支給品の消費と経過 消費と経過 涼村暁→暁美ほむら→破壊 ベレッタM92FS 山吹祈里に支給。装弾数15発。 +支給品の消費と経過 消費と経過 山吹祈里→暁美ほむら→破壊 モロトフ火炎手榴弾 一文字隼人に支給。 旧ソ連で開発された焼夷手投げ弾。形状は棒状の柄の先に燃料 (焼夷剤) が詰まった陶磁器製の容器が装着されたもので、燃料にはガソリン・ベンジン・硫黄、そのほかにも高オクタン燃料やピクリン酸や硫酸の混合液など、さまざまな可燃物が使用されていた。 使用方法は炸薬部に付属する安全ピンを抜き信管部分を摩擦発火、その後投擲を行う。遅延時間は0秒から10秒まで設定することができたため中の燃料を十分気化させてからの爆発も可能であった。着火すると陶磁器製の弾頭部分が破裂し飛散、その後十分気化した可燃性燃料が引火し周囲を巻き込み爆発を起こす。そのため使用方法を誤ると大変危険な武器でもあった。 参加者のモロトフとは関係ない。 +支給品の消費と経過 消費と経過 1個目→一文字隼人→I-5エリアに放置→涼村暁 2個目→一文字隼人→I-5エリアに放置→涼村暁 3個目→一文字隼人→I-5エリアに放置→涼村暁 工具箱 巴マミに支給。 ドライバー、スパナ、ペンチ、ニッパ、ハンマー等等がそれぞれ多種類ずつ入れられた工具箱。 持ち運びやすい手持ちタイプで、もしかしたら首輪の解除に使えるかもしれない。 +支給品の消費と経過 消費と経過 巴マミ→桃園ラブ 丈瑠のメモ 志葉丈瑠がショドウフォンと共に池波流ノ介か梅盛源太に渡すよう早乙女乱馬に託したメモ。 彼らへの別離と、ショドウフォンを渡す旨が書かれている。 +支給品の消費と経過 消費と経過 志葉丈瑠→早乙女乱馬→梅盛源太→F-10海中に水没? 霧彦の書置き 園咲霧彦が一人でガドルのもとへ向かう前に祈里に遺した書置き。 ガイアメモリの回収を祈里に頼んでいる。 +支給品の消費と経過 消費と経過 園咲霧彦→G-8中学校に放置→明堂院いつき→高町ヴィヴィオ→ダークプリキュア ガイアメモリに関するポスター 主催者特製のポスターで、警察署内に幾つも貼られている。 次の情報が記載されており、メモリに関する情報を得ることができる。 メモリの用法と副作用(説明所と同様。ただし、精神力や気合で抑え込める等、今ロワのルールも触れてある) T-2メモリの名称と画像(今ロワで支給品または変身アイテムとして支給されているものだけ。効果や変身後については触れてない) その他支給されているメモリの名称(T-2メモリ一覧の下に名称のみ羅列されている) ドライバーの名称と画像(ダブル、アクセル、ガイア、ロストの四つ。用法や変身後については触れてない) 強化アダプターやトライアルメモリの名称と画像(用法や効果は触れていない) +支給品の消費と経過 消費と経過 F-9警察署に配置→高町ヴィヴィオ→ダークプリキュア F-9警察署に配置→孤門一輝 F-9警察署に配置→孤門一輝 F-9警察署に配置→孤門一輝 F-9警察署に配置→高町ヴィヴィオor孤門一輝→沖一也 F-9警察署に配置→高町ヴィヴィオor孤門一輝→蒼乃美希 F-9警察署に配置→高町ヴィヴィオor孤門一輝→明道院いつき(未) F-9警察署に配置→高町ヴィヴィオor孤門一輝→アインハルト・ストラトス→F-9警察署の慰安室に放置? F-9警察署に配置→高町ヴィヴィオor孤門一輝→梅盛源太→ダークプリキュア F-9警察署に配置→高町ヴィヴィオor孤門一輝→ダークプリキュア ※ヴィヴィオと孤門が5枚ずつ持っていたポスターは、沖・美希・いつき・アインハルト・源太・ダークプリキュアの6人にそれぞれ1枚ずつ配布されました ポスターの所持状態から考えて、ヴィヴィオが4枚、孤門が2枚を配布したものと思われます 呪泉郷顧客名簿 らんま1/2原作で登場したものと違い、主催側が用意したもの 泉の種類と効果、およびその泉に溺れた人物の名前をリストアップした名簿。 +支給品の消費と経過 消費と経過 C-8呪泉郷に配置→バラゴ→D-8エリアに放置→一条薫→響良牙 呪泉郷地図 主催側が独自に用意した呪泉郷の地図。 どこにどの泉があるか記されている。 社務所にはバラゴが手に入れた一枚以外には置かれていない。 +支給品の消費と経過 消費と経過 C-8呪泉郷に配置→バラゴ→D-8エリアに放置→一条薫→響良牙 特殊i-pod 腑破十臓に支給。 参戦作品の主題歌、挿入歌、BGMなどの全てが網羅されているi-pod。 イヤホンを外して持ち運ぶと、自動的にその場に合った音楽が流れる。 尚、歌詞の流用はなるべく控えるように。 +支給品の消費と経過 消費と経過 腑破十臓→大道克己→一条薫→花咲つぼみ レミントンM870 来海えりかに支給。 「魔法少女まどか☆マギカ」第10話にも登場し、暁美ほむらが使用していたほか、原作「バトル・ロワイアル」で川田章吾が使用していた武器。 装弾数8発のポンプアクション式散弾銃(ショットガン) 。 +支給品の消費と経過 消費と経過 来海えりか→月影ゆり→大道克己→花咲つぼみ→一条薫→E-7エリアに放置 セガサターン 冴島鋼牙に支給。 「超光戦士シャンゼリオン」のスポンサー会社のゲーム企業が1994年に発売した家庭用ゲーム機。略称はSS。 +支給品の消費と経過 消費と経過 冴島鋼牙 ドリームキャスト 孤門一輝に支給。 「超光戦士シャンゼリオン」のスポンサー会社のゲーム企業が1998年に発売した家庭用ゲーム機。略称はDC。 +支給品の消費と経過 消費と経過 孤門一輝 メガドライブ 沖一也に支給。 「超光戦士シャンゼリオン」のスポンサー会社のゲーム企業が1988年に発売した家庭用ゲーム機。略称はMD。 +支給品の消費と経過 消費と経過 沖一也 マタタビ バラゴに支給。 猫を酔っぱらわせる実。このロワではわりと使える。 +支給品の消費と経過 消費と経過 バラゴ→D-8エリアに放置→一条薫→響良牙 配置アイテムネタバレマップ 園咲冴子に支給。 支給されていない配置アイテムの場所が記されている。何が置いてあるかは書いていない。 +支給品の消費と経過 消費と経過 園咲冴子→バラゴ→D-8エリアに放置→一条薫→響良牙
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/232.html
赤い戦慄 ◆7pf62HiyTE 1.シンヤの独白1 『……それでは参加者の諸君、健闘を祈る』 その言葉を最後に最初の放送は終わりホログラフィーは消失―― 冴島邸、冴島鋼牙の部屋に相羽シンヤはいた。 「禁止エリアはG-6、C-3、D-9か……めぼしい施設はなし」 シンヤはある理由から移動が困難な状態に陥っていた。それ故、自身のスタート地点であるこの冴島邸に留まり続け兄、相羽タカヤをひたすらに待っていた。 だが、それ故にこのエリアE-5が禁止エリアに指定される懸念があったのだ。 「とはいえ次はここかも知れないな……」 それを想定したこともあり、最初に遭遇した一応同志であるモロトフには『冴島邸で待つ』ではなく、『島の中央で待つ』という風に頼んだというわけだ。 ちなみにもう1人の来訪者である鋼牙に関しては鋼牙の方が先に『ここで待っていると伝えればいいのか?』と聞いた上でシンヤは頷いたという形である。 何にせよ、次の放送ではここが指定される可能性も低くは無い。主催側から見れば殺し合いもせず動かない参加者を放置するなどあり得ないだろう。 「最短でここが禁止エリアになるのは13時、放送後すぐに離脱出来れば良いがエリアの大きさによっては……」 この島は小さい様に見えて比較的大きな島である。その距離を正確に掴まなければ致命的となる。 「まぁ、もう暫く考えてみるか。11時のボーナスも気になる所だしね」 放送では11時に移動用のボーナスが用意されるとあった。何処の施設に配置されるかが不明瞭だが、逆を言えばこの冴島邸に配置される可能性も無いとは言えない。 それを使えばタカヤの元にすぐに迎える――と、そこまで都合良い展開を期待するつもりは全く無い。 それでも、全く捨て置く事もないだろう。どちらにしても現状移動するつもりもないわけでもあり、11時ぐらいまではこのまま待ち続け、ボーナスが用意されればラッキー程度に考えておこう。 そして、再び静寂が包み込む―― 「ミユキ……」 口にするのは放送で呼ばれた――つまりは死亡が伝えられた妹、相羽ミユキの名前である。 だが、今更シンヤ自身が彼女の死を悲しむ事は無い。 元々ミユキは不完全体にして裏切り者だった。その彼女を仕留めたのはシンヤ達なのだ――そんな彼女が何故生きて参加していたのかが不可解だが深く考える事もなかろう。 「ん、哀しんでいるのかって? いや、今更ミユキ……レイピアが死んだ所でどうとも思わないさ。いや……やっぱり少し気になるかな?」 今、部屋にいる人間はシンヤだけ――だが、シンヤは誰かと会話する様に言葉を続ける。 「ただ、タカヤ兄さんが哀しむだろうなって。兄さんの事だからそんな事で心が折れたりはしないだろうけどね……」 タカヤが哀しむだろうという事が気になった。無論、それで戦えない男ではない事はよく知っている故、僅か程度の話だ。 「とはいえ、不完全とはいえミユキもテッカマン、並の相手に惨殺されるとは思えない。それを考えたら……ランスもそうだが俺やタカヤ兄さんだって同じ様に……」 シンヤは自分達テッカマンの強さに絶対の自信を持っている。欠陥を抱えたとは言えミユキ――レイピアの退場は、次の瞬間の自分達かも知れない事は否定は出来ない。 実際問題、シンヤ自身もタカヤも欠陥を抱えた状態なのだ。ミユキの様に退場したって不思議はないし、シンヤ自身、最初のスタート位置次第では同じ様に散っていたかもしれない、それはタカヤにも言える事だ。 「いや、別に兄さんの強さなら大丈夫だって俺も思っているさ。だけどやっぱり自由に動けないからかな、どうしても不安になってしまうんだ。この身体が万全ならすぐにでも何も考えずに兄さんを探す事が出来るのにね……」 そう口にするシンヤの声は儚く弱々しい――今にも悔しさで涙を―― 「おいおい、幾らお前の名前がナケワメーケだからって泣きわめくつもりはないさ。死んだ母さんから『男の子は泣くんじゃない』ってよく言われたしね……」 そんなシンヤが話をしているのははラビリンスが擁する怪物ナケワメーケ、生み出したシンヤ自身の命令には従うが個体としての感情は一切無い。 「なんでこんな事話しているのかって……さぁね、只誰かに無性に話したくなっただけさ……」 2.◇走の果て1 只、銀色の怪物は走る、その手に刀を構え―― 例え全身が穢れようとも構わない―― 何故なら今の自分は外道なのだから―― 出会った者は誰であっても斬る―― それが例え、女子供であっても―― かつての幼馴染みであっても―― 何故なら自分は外道なのだから―― もう、決して迷わない―― 全身から力がみなぎっていくのを感じる。これがガイアメモリの力なのだろうか―― 先程までよりもずっと強いのは自分の迷いが消えたからか―― ならばもう止まる事は無い―― もう何も恐れる事は無いのだ―― 外道として人を斬り続けるのだ―― パンスト太郎を裏切り惨殺した志葉丈瑠、メタル・ドーパントはひたすらに走り続ける―― 誰でも良い、遭遇した参加者を斬る事を望んだ―― 理想は一度は自身を打ち破った涼村暁―― あるいは幼馴染み梅盛源太―― 暁については敗北した故のリベンジとも言える為、別段おかしいことは何も無い―― だが、源太については幼馴染み、友人とも言える―― だからこそ斬るのだ。今の自身は外道、誰であっても斬り捨てて当然の存在なのだ―― そう、家族の想いを踏みにじり人斬りを続けた不破十臓と同じ様に―― 『同じ』なのか? 本当にそれは十臓と『同じ』なのか? 考えるな何も――『同じ』に決まっている、何故なら外道とはそういうものだからだ―― 自身には他に何も無いのだ―― 志葉家当主もシンケンレッドも全て嘘偽りの虚無、他には何も無いのだ―― 長年の鍛錬で培った剣の腕以外は何も―― 『丈ちゃん……俺は寿司屋だから丈ちゃんが――』 耳に飛び込む源太の声。いや、只の幻聴だ―― もう惑わされない、立ち止まっては外道ではいられないのだ―― 『俺と戦う……お前はそれだけで十分だ……』 続いて聞こえる十臓の声。無論、幻聴だ―― 「そうだ……俺はもう戦うだけだ――外道として――」 何処まで走り続けたのだろうか――いつしか、大きな屋敷が見えてきた。 「冴島邸か」 地形は概ね頭に叩き込んでいる。この場所がE-5だという事は理解している まずは冴島邸に集っているであろう参加者を皆殺しにしようではないか。 「参る――」 3.シンヤの独白2 「兄さんや地球人共がどうして俺達ラダムとここまで戦えたと思う? 俺は……兄さんが強いからだと思っているよ。 圧倒的な自然の驚異を前にして俺は諦めていたのに、兄さんは諦める所か俺を励ましたりしたんだ…… 『諦めるなシンヤ、絶望したってなんの力にもならない』ってね…… 案外兄さんも強がっていただけかも知れないけど、それでもあんな逆境でも1人で乗り越えられた事に違いは無い……」 シンヤはナケワメーケに話を続けていた。 「そんな兄さんだからこそ、俺達ラダムと戦う事が出来た。そういえば……兄さんには沢山の仲間がいた。 ラダムから見れば虫けら同然の連中だが、あいつらがいたから兄さんは戦い続けられたんだろうしブラスター化も出来たんだろう…… でもそれだって兄さんがいたからこそだ。兄さんがいなければソルテッカマンなどという玩具だって出来なかっただろうしね…… そういえば、あいつらからはDボゥイって呼ばれていたみたいだったな……」 そう語りながらもスタッグフォンから視界は外さない。 「ともかく、俺はそんなタカヤ兄さんをこの手で倒したいんだ。だから付き合ってくれよ……っと」 偵察しているバットショットから転送されたスタッグフォンのディスプレイに銀色の怪人が映り込んでいた。 「どうやらここを目指している様だな……しかもあの様子……間違いなく乗っているな」 それを聞いてナケワメーケが動こうとする。シンヤを守る為迎撃に―― 「待て……俺も行くよ」 シンヤの発言を聞き動きを止める。 「お前は移動手段でもある、失うつもりはないさ……」 4.赤い戦慄エビル1 その場所は参加者の拠点に相応しい場所――そこを蹂躙すべくメタル・ドーパントは辿り着いた――が、 「アヤカシ……?」 扉の前にいたのは椅子を模したアヤカシ―― 「門番か……だが」 そんなもので止まるつもりはないと走り出そうとしたが、 「待て」 その言葉と共に1人の男が扉から出てきた。両手を後ろに回したまま―― 男の出現にメタル・ドーパントは一度は足を止める。 「何者だ……」 「名乗るつもりはないね」 ならば話は終わりだと足を―― だが、違和感を覚え動かせないでいる。 目の前にいるのは取るに足らないアヤカシと男だけ、 何故足は動かない? いや、そんなのは只の迷いだ。構わず斬れば良い―― 外道ならば決して迷わない―― 「まぁ、俺の頼みを聞いてくれるなら名乗っても良い……」 「命乞いか? 聞くつもりは無い」 「いや、伝言を頼みたいだけだ。ともかく、話だけでも聞いてくれないか?」 話など聞く必要は無い。どう転んでも斬る事に違いはないのだから。 だが思い直す、ここに暁や源太が来ている可能性もある。それを踏まえるならば話だけでも聞いた方が良いだろう。 頼み事など最初から聞くつもりは無い。外道である自分が取るべき選択肢はそれだけなのだから。 「聞くだけ聞いてやる……」 「兄さん……相羽タカヤって男がいる。そいつに伝えて欲しい、『相羽シンヤが島の中央で待っている』とね……」 「何をするつもりだ?」 「悪いがそこまで話す……いや、あんたには話した方が良いか、損にはならないだろうからね。 一言で言えば決着を着けたいだけさ、どちらかが死ぬまでのね……乗っているあんたにとっては損な話じゃないだろう、労せず1人、状況次第では俺を含めた2人を排除出来るんだしさ」 目的を語った理由――メタル・ドーパントの様子から優勝狙いなのは間違いない。ならば強敵を排除出来るこの話を受けるのは悪い話では無い。 「実の兄と斬り合うつもりか?」 「斬るというより死合う……かな?」 そう語るシンヤの話に引っかかりを感じる。 因縁の相手と死合う――という話なら自身と十臓の関係と似た様に聞こえる―― だが、肉親同士で斬り合うというのは―― 「貴様達も外道なのか?」 「外道……?」 少し考えるそぶりを見せつつ、 「いや、俺も兄さんもそんなつもりはない。人から見れば異常かも知れないけど……」 微妙に煮え切らない返事ではあるが、ラダムであるシンヤが裏切り者であるタカヤを倒す事は至極自然の事、タカヤとしても仇敵ラダムの1人であるシンヤを倒す事に何のおかしい事も無い。 とはいえ、人から見れば異常なのかも知れないが―― 「俺と兄さんの関係を安っぽい言葉なんかで片付けて欲しくはないかな」 『安っぽい言葉』――それを聞きメタル・ドーパントの身体が強ばる。 『外道』が安っぽい言葉だと? 今の自身にとって外道こそが唯一の生きる道なのだ、何も知らない奴が口にするなと感じる。 そして同時に先の放送で池波流ノ介や十臓の死を嘲笑ったパンスト太郎の姿が重なった―― 湧き上がる憎悪と憤怒は止められない―― だが、メタル・ドーパントは気付かない、目の前のシンヤもパンスト太郎もメタル・ドーパントこと丈瑠事情など殆ど知らないのだ、それを知らない故、仕方ない事である事に―― だが、一方のシンヤは眼前のメタル・ドーパントに対し全く表情を変えないでいる。 「それさえ果たせるなら後の事はどうだって良い、このまま死んだって構わないさ」 むしろ笑みさえ浮かべている。 「ならば今地獄に送ってやる」 「交渉決裂か」 「俺は元々、頼みを聞く気はない。ここで貴様を斬り、すぐにお前の兄も地獄に送ってやる」 裏正を構える手が震える――迷いは無い筈なのに――いや、そんな事は関係無い。何事も無いかの様に斬れば良い、 「それは困るな」 「好きなだけ困れ、そして怨め、外道の俺を」 「出来ればこんな所で無駄な力を使いたくはないんだ」 「知った事か。戦いたくは無いなら逃げれば良い。但し、次に会った時にはお前の兄の首を見せる事になる……」 無論、シンヤにとってタカヤは因縁の相手という事はわかる。 だが、自身が十臓との因縁を果たせなかったというのに、目の前の男がそれを果たさせる事は容認出来ない。 是が非でもその因縁を果たせぬ様にしてやろう――外道ならば相応しい手段だろう―― その言葉を最後にシンヤから穏やかな表情が消える―― 「……理だね」 「何?」 「お前には無理だ、兄さんを殺す事なんてね」 「ここで貴様が俺を殺すからか?」 「ふっ……虫ケラにも劣るゴミ未満の存在にタカヤ兄さんが殺されるわけないって言っているんだ」 メタル・ドーパントにとって『外道』とは忌み嫌われる存在――だからこそ、『ゴミ』という言葉は『外道』と同じものだと解釈する。 だからこそシンヤの言葉を否定する。外道に堕ちた今の自身に斬れないものなど何も無いと―― 「いや、必ず斬る――貴様はそれを地獄から見物するんだな!」 そして遂に走り出す。 「……ケ、頼む……テック……」 何かしようとしている、恐らくは変身だろう。だが、この間合いならば変身完了する前に斬り捨てる事が出来る。 故にメタル・ドーパントは走る――だが、 「ナァーケ、ワメーケェー!!」 椅子型のアヤカシが眼前へと立ちふさがり、シンヤが視界から見えなくなる。 だがそれでも関係無い、このままアヤカシを斬り伏せシンヤをも斬―― しかし次の瞬間、アヤカシは高く飛び上がったのだ。 「なにっ……」 攻撃をするつもりではなかったのか? その想定外の動き故に一瞬反応が遅れる―― そして見た。眼前に立っている者を――それは相羽シンヤではなく―― 赤の魔人、テッカマンエビルであった―― エビルはその場から動く事なくテックランサーを構えている―― この瞬間、メタル・ドーパントは理解した。アヤカシを動かしたのは僅かでも変身する時間を稼ぐ為。 だが変身した所で関係無い、迷いを断ち切り外道となりガイアメモリの力を十分に引き出した上で裏正を持つ自身がそうそう遅れを取る道理はない。 このまま一気に斬り伏せれば良い、槍を持っていようが剣術勝負では最早負ける事は―― 一方のエビルは未だ動きを見せない。こちらの攻撃に合わせ受け止めるつもりか、ならばそれごと斬り伏せるまでだ。 「はぁぁぁっ!!!」 裏正の間合いに入った―。後は裏正を振り下ろす、それだけでエビルは両断される。 その時、激しい金属音が鳴り響いた。 エビルは――健在だ、どうやら防がれたらしい。 次の瞬間、メタル・ドーパントの眼前に2つの何かが飛んでくる。それが何かはわからないが、何が飛んでこようとも裏正で―― 「!!」 だが、振り下ろした裏正は空を斬っただけ――いや、それ以前に異常なまでの軽さを感じる―― 「な……」 そして見た、裏正が根元から完全に折られているのを。一体何が起こったのか? まさか先の一撃が―― そう思案している間に裏正を握っている両手に強い衝撃を感じた。 「ぐ!」 エビルが両手で裏正の柄ごとメタル・ドーパントの両手を握っているのだ。 「まさか……」 そしてメタル・ドーパントの両手にかかる強い重圧―― 「がぁぁぁぁ!!」 鉄壁の防御力を誇るメタル・ドーパントといえども両手に集中されたテッカマンのパワーを耐えきる事は出来ない。 かけられた強い負荷はメタル・ドーパントの両手を圧迫する。 「やめ……ろ……」 メタル・ドーパントは何とか引き離そうとする。しかしエビルのパワーは強く離れる事は出来ない。 「あぁぁぁぁぁ……」 鈍い音や何かが千切れる様な嫌な音が響く。メタル・ドーパントの両手からだ。 「貴さぁ……!!」 激痛がメタル・ドーパントを襲う、何とか引き離すべく身体を―― だがエビルは両手を強く握りしめたままメタルドーパントを振り回す。当然、その支点となる両手にかかる負荷は更に大きくなる。 「◇◇◇◇◇!!」 最早叫びなど声にすらならない。砕け潰れる音だけがダイレクトに伝わってくる。 そして地面に叩き付けられ強い衝撃を感じると共にようやく両手が解放された。 だが、安堵する間もなく、腹部に強い衝撃が―― たった一発、エビルがその拳をぶつけたのだ。 そのパワーは強く、そのまま数メートル後方の木に叩き付ける結果となった―― 5.◇走の果て2 説明するならばそこまで難しい事では無い。 エビルは振り下ろされた裏正をテックランサーで突いただけである。 裏正がいかに名刀とはいえ絶対に折れない刀ではない。実際、丈瑠自身が一度折る事に成功している。 つまり、実力者ならば折る事は十分可能だ。 そして、テックランサーは槍という性質上、点による攻撃を得意としている。 点だけに一点にかかるパワーは剣や刀以上―― 更に言えば裏正は振り下ろされているわけなので縦方向のパワーは非常に強いが横方向はそうでもない。 だるま落としの原理と同様に横方向に全力で突けば――裏正を折る事が出来る、無論相応の実力は必要ではあるがエビルにはそれが出来たという事だ。 エビルの策には続きがある。 更に手持ちの道具とも言うべきスタッグフォンとバットショットを飛ばす。 当然、先程のナケワメーケと同様、メタル・ドーパントは対処に回る、裏正を握りしめたまま。 シンヤは少し話している間に目の前の男が実力のある剣士である事は把握していた。他に武器が見受けられなかったし両手で裏正を握っていた以上、裏正で対処すると読んでいた。 当然、その時には裏正は折れている関係上飛ばしたスタッグフォンとバットショットを落とす事は出来ない。 そしてここでようやく裏正が折られた事実に気付き唖然とするが、そうでなくても隙が出来ると読んだエビルはそのまま裏正を握った両手を掴み、全てのパワーを集中させた上で握り―― 事が済んだら一発殴り飛ばしたというだけの話である。 だが――この説明だけではあまりにも不明瞭な点がある。 丈瑠にしてはあまりにもお粗末すぎる展開ではなかろうか? 丈瑠が万全の状態ならばここまでお粗末な展開はあり得ない。 しかし、今の丈瑠は平常ではない。 そもそも、シンヤは移動すらせずずっと冴島邸に留まっており欠陥を抱えているとはいえほぼ万全に近い状態だ。 一方の丈瑠はここに至るまで延々と戦い続けここ放送前後1時間は殆ど休む間もなく戦いや移動等を行っている。 つまり肉体的に疲弊している状態であり、ダメージも相当にあったという事だ。 それでも平時の丈瑠の精神力ならば十分冷静に対処でき戦う事が出来た。 しかし、今の丈瑠にはそんなものは無い。 これまでは迷いはあったものの物事を冷静に見る事が出来ていた。 だが、パンスト太郎を惨殺し本当の外道に堕ちると決めた時点でそんなものは消失した。 勿論、パンスト太郎を惨殺した前後は感情が高ぶっていただけという説もある為、本来ならば落ち着けば冷静さは戻るだろう。 しかしそれを阻害するものがある――もうおわかりだろう。 ガイアメモリ――その毒素が丈瑠の精神を冒していたのだ。 パンスト太郎を惨殺するまでは迷いがあった事もあり、その毒素による悪影響を殆ど受ける事は無かった。 それは長年外道衆と戦い続けてきた事で鍛え上げられた精神力によるものだろう。だが、全く影響が無かったとは言えない。 幾らパンスト太郎の言動が丈瑠の神経を逆撫でするものであったとしても、丈瑠の説明不足にも原因はあった以上、平時の丈瑠ならば怒る事はあってもそのまま惨殺する事などまずあり得ない。 だが暁や暁美ほむらといった彼等なりの強さを見せつけられ丈瑠の精神力は加速度的に消耗し同時に焦燥していた。 精神的に弱っていた状態に加えガイアメモリ――それにより丈瑠の心は壊れ始めてしまったのだ。 そしてパンスト太郎を惨殺した事で丈瑠は迷いを断ち切り外道に堕ちる事が出来た――その為ならばガイアメモリが心を壊すものであっても構わず使う、ガイアメモリの狂気を受け入れたのだ。 抵抗を止めた時点でその毒素は加速度的に丈瑠を冒す、同時にそれは丈瑠の中にあった冷静な判断力を奪ったのだ。 剣の道を含めた武術とって重要なのは心技体、中でも心の強さが一番重要だ。 迷い無き心による一点集中、それこそが最大の力を生み出すと言えよう。 だが、ガイアメモリはその心を壊す。そんな状態で刀を振るっても平時ほどの力は発揮できない。 力は強くとも簡単に崩せる程脆い、これでは本当の強敵とは戦いにならない。 故に、エビルの策に安易に乗ってしまい、致命的な結果を突きつけられる事になったのだ―― 念の為に言っておくが、丈瑠自身エビルの力を甘く見ていたというわけではない。 いや、少し違う。最初見た段階で足を止めていただろう。 それは無意識の内に感じていたのだ。目の前の男が相当の、これまで遭遇した参加者の中でも強豪といえる実力を持つ事を。 今にも崩れそうな程儚くも見えたが――だがそれは先に交戦した瀕死のほむらとも重なっていた。そこに宿る意志はどこまでも強靱だと感じていたのだ。 故に、そうそう簡単に仕留められる相手ではない、気を抜けば返り討ちに遭うと警告を発し足を止めていたのだ。 だが、丈瑠はそれを警告ではなく只の迷いと断じた、迷いならば断ち切りさらなる外道に堕ちなければならないと―― それはある種の強迫行為だったのだろう、それにより最悪のスパイラルに嵌まってしまう事に気付かず―― 6.赤い戦慄エビル2 「はぁ……」 叩き付けられた衝撃は非常に強くメタル・ドーパントへの変身が解除されていた。骨も数本折れたかもしれない。 「裏正は……」 丈瑠は自身の生命線とも言うべき裏正を探す――そして、見た。 折れた裏正の刃を――更に2つに割られた裏正を―― エビルがメタル・ドーパントの両手を握る直前、テックランサーを折れた刃の元へ投げつけ直撃させて更に割ったという事だ。 「馬鹿な……」 そんな中、 「これがガイアメモリか、テッカマンに比べれば只の玩具……いや使っている奴が虫ケラ以下だからかな」 何事も無かったかの様にテックセットを解除し元に戻ったシンヤがガイアメモリを握っていた。 「返せ……」 「嫌だね……こっちの頼みを聞かなかったのに、頼みを聞いてもらえる道理も無いだろう」 それでも何とか武器を探そうとデイパックを――だが、 「ナケワメーケ、ご苦労だったね」 と、丈瑠が手放した2つのデイパックを回収したナケワメーケがシンヤの元に戻ってくる。 「外道が……」 激痛で身体は動かない、それでも睨み付けたままこぼす。 「外道ね、なぁアンタ……外道だから人を斬っているのか?」 「そうだ、俺は外道として人を斬る。その道を選んだ……」 そう口にする丈瑠だが、シンヤは何処までも幻滅している様に見えた。 「なんだ、優勝したいってわけじゃないのか。血塗れの所を見ると誰か殺した様だが……殺された奴に哀れみを感じるよ、こんな奴に殺されるなんてね……」 「そうだ、外ど……」 「もう止めろよ」 「何……?」 「その言葉を言い訳にするのは止めろと言ったんだ。『外道』なんて言葉で人を斬る理由を作るなって……」 「言い訳じゃない! 俺にはもう外道になるしか道は無いんだ……」 「やっぱり外道になりたいわけじゃないのか……」 「どういう事だ……」 「アンタは人を斬りたかった……いや、これも違うか。只、刀を振るい戦いたかっただけ、理由はこの際何でも良かったんだ。そして都合の良い理由として人斬り、そしてそれを納得させる言い分として『外道』という言葉を盾にした……それだけだ」 「違う……俺は……」 だが、その先の言葉が出てこない。 「まだ自分を偽るか。まぁ、俺にはどうだって良い話さ……」 そう言って興味を無くした様に後ろを向き冴島邸に戻ろうとする。 「情けをかけるつもりか、俺を殺せ!」 「殺す価値すら無いね、虫ケラ以下のゴミ未満の奴なんてね……」 「そうだ、俺は外道だ。このまま生かせば俺はお前の兄を……」 「違うね、お前は外道ですら無い。ゴミ未満……ゴミですら無いって事だ。そんな奴に兄さんが負けるわけないさ。 ナケワメーケ、戻ってくる前にそのゴミを捨ててきてくれないか? 俺の視界に入らない所にね」 その言葉と共にナケワメーケは丈瑠の身体を掴みそのまま冴島邸から離れていく。 「待て……相羽シンヤ……」 呼び止めようとする丈瑠の声に反応する事も無く――シンヤは屋敷の中へと消えた―― 7.◇走の果て3 ナケワメーケは急ぐ。主の命に従いゴミを捨てる為に―― その動きは速く乱暴だ、それ故に負傷していた丈瑠の傷に響く―― 「ぐっ……」 それでも意識はまだ途切れてはいない。 何とかしてこの場を脱し刀を探さなければ―― 周囲を見回す――そして見た、ナケワメーケが抱えているデイパック、そう丈瑠自身が持っていた2つのデイパックを。 おおかたシンヤ自身受け取るのを忘れていたのだろう。 そうだ、まだ何か使える手がある筈、丈瑠はデイパックへと腕を伸ばす。 だが何故だろう、上手くデイパックを開ける事が出来ないでいる。 ほんの少し開ける事が出来ただけでそれ以上は何も出来ない。 何故だ? 何故デイパックを掴む事も開ける事も出来ない? いや、それ以前に――なんだ、この違和感は? そう考えながらゆっくりと自身の両手へと視線を向ける―― 「な……何だと……」 それは―― 手の形をしてなかった―― 考えてみれば当然だ、メタル・ドーパントの防御力があったとはいえ、テッカマンエビルによって全力で握り潰されたのだ――潰される音は自身も耳にしていた筈だ。 むしろ、メタル・ドーパントの防御力があったからこそ、なんとか腕に繋がっている状態だ。だが、それは原型を一切留めていないが―― 骨は完全に砕かれ、神経もズタズタに切られ、筋肉に至っては裂け果てているだろう。当然、動かせる道理なんて全く無い。 今まで気付かなかったのは全く問題無いと頭で納得させたかっただけだったのだろう。 丈瑠は頭が真っ黒になるのを感じた――それもその筈、剣士である自身にとって一番の生命線である両手が潰されたのだ。 もう2度とその手が刀を――いや、筆などあらゆる物を握る事は無い―― 丈瑠は――唯一残った剣士としての道も―― 完全に断たれてしまったのだ―― 「あぁぁぁぁ……」 どうしてこんな事になってしまったのだろうか―― 影武者の役目を終え全てを無くした自身にとって―― 唯一残された剣の道―― それすらも奪われたという事なのだ―― 「俺は……外道として戦う事も許されないと……」 だが、そこまで口にしてようやく自身の過ちに気付いた。 「違う、外道になりたかったわけじゃない……人を斬りたかったわけじゃない……ただ、生きる意味を失いたくなかっただけだ……唯一残った剣の道で……」 ここでようやく丈瑠は自身の目的を再確認したのだ。 「だが十臓は全てを無くした俺に言った筈だ……」 あの時の十臓の言葉を思い返すが―― 『俺と戦う……お前はそれだけで十分だ……』 だが、その言葉は―― 「違う、奴は俺が外道になる事なんて求めていなかった。俺と全力で斬り合いたかっただけだった……外道になるのはその結果に……」 十臓は丈瑠と戦えればシンケンレッドであろうが外道であろうが只の剣士であろうがどうでも良かったのだ。 強い剣の腕を持つ丈瑠と戦う、それだけで十分だった。 「それにアイツは外道とはいえ源太の寿司を気に入っていた。それ以前に俺と戦う事以外はそこまで見境無いわけではなかった……」 外道衆は確かに外道である。だがそれは単純に価値観の違いに過ぎない。 外道である事を強制されているわけではなく、行動が外道でしかないのだ。 大体、血祭ドウコクにしても薄皮太夫にしても筋金アクマロにしても自身の享楽に従って生きているだけの筈だ。当然、それは十臓にも言える事だ。 それが人の世に合わないからこそシンケンジャーが守る為に戦っているだけの筈だ。 結局の所、誰も外道になれとは言っていないのだ。 丈瑠は最初の段階で取り違えてしまったのだ。剣を振るいその結果外道となる、ではなく外道にならなければ剣を振るえないから外道になると、順序を逆にしてしまったのだ。 無力な女子供殺した所で意味なんて無い事ぐらい丈瑠にも分かっている筈だ。十臓にしても邪魔したならともかくそうでないなら捨て置く筈だろう。 迷い以前の問題だ。自分自身の心を騙していただけなのだ。 滑稽以外の何者でもない。出会った者は皆、自分の心に正直であった。早乙女乱馬、暁、ほむら、パンスト太郎、そしてシンヤ―― かつて出会った通りすがりの仮面ライダーも自分の心に素直に動いただけではなかろうか、何を言われても関係無しに―― だが丈瑠はずっと自分を騙してきたのだ、『剣に生きる』事を正当化する為に『外道』となると、『外道』だから『剣に生きる』事が出来るとすりかえて―― そうしていつの間にか勝手に『外道』である事を最優先にしてしまった―― そんな必要なんて無いのに―― 剣を振るうのに自分を偽る必要など無いのに―― 何だって良かった筈だ。 主催の加頭順を倒す為、人々を守る為、戦いそのものを楽しむ為、そして生きる為、剣を振るう理由なんて幾らでもあるだろう? 心に正直なまま、外道にならずに剣を振るう事も出来たじゃないか―― 何故、一方的に惨殺するなんてやりたくも無い事をする必要がある、志葉丈瑠が剣を振るうのはそれをしたかったからなのか? 違うだろう。 確かに選んだ選択次第では多くの参加者を殺す事となり外道と呼ばれる事になる。だがそれは只の結果だ。自分が納得出来るならそれで良い。 ただ一方的に弱者を惨殺したかったわけじゃないだろう、剣の道に生きるということはそういう事じゃないだろう。 「俺は……!!」 それを間違えていたのだ、最初から―― 気付く機会は幾らでもあった――にも関わらず『外道に堕ちる』という言葉で自分を偽り、いつしかそれを理由にしてしまった。 ずっと殿の影武者を演じて騙していたが故に、自分すら騙してしまいその過ちに気づけなかった。 その過ちが自身にとって唯一残った剣の道すらも奪ったのだ。 他でも無い、自分自身が奪ったのだ。 もう全てが遅すぎた。 そして、気が付いた時には自身の身体は投げ出されていた。 8.迷走の果て4 どれくらい意識を失っていただろう? ぼんやりとした意識の中、丈瑠は歩き続けていた。 刀すら握れぬ以上、殺し合いもあったものではない。 もう、何も考えられなかった。 『丈ちゃん……俺は寿司屋だから丈ちゃんが殿様じゃなくったって関係ねぇよ、全然! 前と同じ、うん!!』 脳裏に浮かぶのは源太の言葉。 『これあげる』 『いいのか、こんなのもらって』 『とおくにいってもともだちだから』 『よし、けいこしてたけちゃんがとのさまになったらおれけらいになってやる。だからさむらいにしてくれよな』 『うん!』 そうだ、アイツは志葉家当主を守る為では無く、丈瑠自身を守る為にシンケンジャーになった。 『ほらみてみろって、おれもさむらい!』 『ふふっ、へんなの』 『あーあ、おれもさむらいになりたいな……そしたらいっしょにたたかうのに』 『え、ほんと、なってよ、おれおしえるから』 『ほんとに、じゃあおれすしおしえる』 子供の時からずっと変わっていなかった――そんな源太を裏切ったのだ。 外道になる為に斬る? そんな理由が通るわけなんてない、そんなことしたいわけないだろう! 何も無いと思っていたのに――まだあったじゃないか、侍や殿とか関係無く共に笑い合った友が―― それを壊したのは誰だ? 他でも無い自分では無いか、 最早合わせる顔なんて無い。 そんな中、川の音が聞こえた。 喉の渇きを癒やそうと近づいたが―― 川に映った自身の姿を見て驚愕した―― 自身の姿が人間のそれではなく――アヒルの姿だったのだ―― 丈瑠は知らない、投げ出された時、少し開いたデイパックからある支給品も出てしまったのを、 それはパンスト太郎に支給されていたあるアイテム、呪泉郷の水である。 呪泉郷に落ちた者は水を被ると泉に応じた動物等に変身する体質となる。 パンスト太郎がそれを使わなかったのは説明書きには何の泉か書かれていなかったからだ。 だからこそ手近な相手に使ってからと考えていた。但し、他の人に使われても困る為、説明書きは処分していた。それ故、丈瑠はその水が何かまでは知らなかったのだ。 そして問題の水の正体は鴨子溺泉の水、シャンプーの幼馴染みムースが落ちた泉の水で、乱馬に逆襲すべく大量のその水を持ち込んだ事もあった。 つまり、投げ出された時にその水も出てしまい浴びてしまいアヒルに変身する体質となってしまったのだ。 無論、お湯をかければ元に戻るが丈瑠は自身の状態を知らないし、手持ちの道具を失った以上元に戻る事は困難だ。 火のモジカラで湯を沸かすなんてのも不可能だ、筆を持つ手は使い物にならないからだ。 これは罰なのか? 自分を偽り続けた愚かな罪人に対する、 人として生きる事すら許さないのかと―― 傷ついた羽根では飛べるわけもない。 只の醜いアヒルでしかない―― 童話と違い、白鳥になるというわけでもない、只の飛べないアヒルでしかない。 「ガァァァァァ……」 飛ぶ事も出来ないアヒルの鳴き声は、何処までも哀しかった―― 【1日目/朝】 【D-5/川岸】 【志葉丈瑠@侍戦隊シンケンジャー】 [状態]:両手完全破壊、ダメージ(大)、疲労(極大)、ガイアメモリによる精神汚染(中)、アヒル化、絶望、全裸 [装備]:なし [道具]:なし [思考] 基本:????? 0:もうどうして良いのかわからない。 1:源太に対して合わせる顔が無い…… [備考] ※参戦時期は、第四十六、四十七幕での十臓との戦闘中です ※鴨子溺泉の水を浴びた事でアヒルに変身する体質になりました。但し丈瑠はまだ原因には気付いていません。 9.シンヤの独白3 ナケワメーケが戻った時、シンヤは倒れていた。 ナケワメーケはシンヤに駆け寄る、別に心配しているというわけではなく、主人に対する機械的な反応でしかないが―― 「戻ってきていたか……」 幸いシンヤはすぐに意識を取り戻しす。 「大丈夫だ……」 そんなわけはない、シンヤはブラスター化による弊害により肉体崩壊を起こしているのだ。だからこそずっと動けずにいた。 そして先の戦いで通常のエビルとはいえテックセットして戦ったことで肉体崩壊が進行したのだ。 変身時間は1分強、にも関わらずこのザマ――やはり今のシンヤは無駄な戦いが出来る状態では無い。 それでも、シンヤ自身それを再認識出来て良かったと感じている。 今の自分に出来る事は兄を信じて待つ事だけだと―― 「ふぅ……大分楽になったよ……」 部屋に戻り力の源(磁気絆創膏)を使い身体を休める。 「自分を偽る……案外俺が言えた事でもないか」 シンヤは何故丈瑠の心を看破出来たのか? それはきっと、自身にも似た所があったからだろう。 ラダムによってタカヤを襲撃し始めた時、裏切り者の処分と理由を付け随分と卑劣な真似もやった。勿論、それはラダムの意志でもあるわけだが―― だが、それでタカヤに勝てたのか? 勝てなかったではないか―― だからこそラダムの意志よりも自身の願望に正直となりブラスター化した―― そんなシンヤだからこそ、丈瑠の心が見えていたのだろう。 それでも同情はしない、今のシンヤにとっては自分達の障害にならなければ本当にどうでもよいからだ。 故に、今更丈瑠がどうなろうとも興味は無い―― 「夢を見ていたよ。10歳の頃、兄さんと一緒にタイムカプセルを埋めた時の……20歳になったら一緒に開けようって約束したっけ……」 再びナケワメーケに話しかけるように語る―― 「そういえば……マイクロレコーダーも一緒に入れたんだっけ……なんて吹き込んだかな……良く覚えていないな……」 ナケワメーケは静かに聞いている様に見える―― 「まぁいいか、只の夢だ……そうだ、きっと……あいつらが兄さんを呼ぶ時に使っているDボゥイの意味は――」 それはきっと――ラダムに脅かされた人々に希望や夢を与える存在を意味する―― 「ドリームのDの事だよ……きっと……」 【E-5/冴島邸・鋼牙の部屋】 【相羽シンヤ@宇宙の騎士テッカマンブレード】 [状態]:ブラスター化の副作用による肉体崩壊 [装備]:テッククリスタル@宇宙の騎士テッカマンブレード [道具]:支給品一式×3、バットショット&バットメモリ@仮面ライダーW、スタッグフォン&スタッグメモリ@仮面ライダーW、椅子型のナケワメーケ@フレッシュプリキュア!、 T2メタルメモリ@仮面ライダーW、水とお湯の入ったポット1つずつ(変身3回分消費)、力の源@らんま1/2、不明支給品(パンスト)0~1 [思考] 基本:タカヤ(ブレード)と決着を着ける。 1:冴島邸に留まり、バットショットで周囲の様子を探りつつタカヤに呼びかけ続けタカヤが来るのを待つ。 2:タカヤと戦う時以外は出来るだけ戦いを避ける。 3:最低でも11時まではこのまま留まる。それ以降は状況を見て考える。 4:もしもタカヤの到着が遅かったり、何らかの事情で冴島邸に留まれなくなった場合はナケワメーケを使って自分からタカヤを探しに行く。 [備考] ※参戦時期はブラスター化完了後~ブレードとの決戦前(第47話)です。 ※ブラスター化の副作用により肉体限界が近いです。戦い続ければ命に関わります。 ※参加者の時間軸が異なる可能性に気付きました。 [全体備考] ※裏正@侍戦隊シンケンジャーは破壊されました ※呪泉郷(鴨子溺泉)の水@らんま1/2は消費されました。 ※D-5に丈瑠の服が散らばっています。 【支給品紹介】 呪泉郷(鴨子溺泉)の水@らんま1/2 パンスト太郎に支給、 説明書きには書かれていないがかつてムースが落ちた鴨子溺泉の水。 その水を被る事で、ムース同様水を被るとアヒルになる体質となる。 乱馬への逆襲の為、大量に持ち込んだ事もある。 時系列順で読む Back どこまでも、止まらず走り続けようNext 漆黒の推察 投下順で読む Back どこまでも、止まらず走り続けようNext 漆黒の推察 Back 外道【ドーパント】 志葉丈瑠 Next 「親友」(1) Back 椅子 相羽シンヤ Next Predestination
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/355.html
悲しき道 ◆OmtW54r7Tc 冴島鋼牙、一条薫、村雨良の3人は、東に進路を進めていた。 殺し合いを止めるために先を急ぐ彼らであったが、その前にやらなければならないことがあった。 「さやかという子は、こっちの方へ逃げていったのか?」 「ああ」 一条の問いに、良が肯定する。 そう、彼らは五代雄介を刺殺した張本人、美樹さやかの後を追っているのだ。 五代は死ぬその間際まで、さやかの身を案じていた。 そんな彼の意志に応えないわけにはいかない。 それに、下手に放っておけばまた溝呂木に利用されてしまう可能性がある。 そうして歩を進めていると… 「良!」 目の前に現れたのは、良の同行者であった良牙、そしてさやかと一緒にいた少女とアヒルだった。 「五代が死んだ、だと……!?」 良から聞かされたその話に、良牙は驚きと呆然が入り混じった表情となった。 それほど長い間一緒にいたわけではないとはいえ、彼の人柄の良さは十分に感じることができた。 自分のせいで溝呂木を見失ったときも、責めるどころか励ましてきた。 そんな五代が死んだ。 自分が道に迷ってはぐれていた間に。 「くそ…俺は……俺ってやつは!くそおおおおおおおお!!」 悔しさをぶつけるように地面を殴りつける良牙。 仮に自分がそばにいたとして、五代の死を回避できていたかは分からない。 だが、彼が大変な状況にあった時に、その場にいることすら出来なかったのだ。 そんな後悔が、良牙の心を責め立てていた。 「良牙、お前が責任を感じる必要は…」 「分かってる!だが…」 「…俺は、奴のそばにいたにもかかわらず、死なせてしまったんだ」 「!」 そう、あの時と同じだ。 あの時も、自分の目の前でミカゲは死んだ。 もう、あんなことは二度と繰り返させないと心に誓ったはずなのにだ。 「本当に責められるべきは…この俺だ」 「良……」 悔しさをかみしめた様子の良に、良牙は言葉を返すことができなかった。 「そうか、美樹さやかは死んでしまったのか」 「はい……」 鋼牙の言葉に、つぼみは俯きながら答える。 「五代、すまない…」 つぼみの話を聞き、悔しげな表情で一条は既に遠くへ旅立ってしまった五代に詫びる。 結局、彼の願いをかなえることは出来なかったのだ。 「あの…すみませんでした」 そんな一条に、つぼみは謝った。 自分があの時さやかを止めることができていれば、さやかも五代も死なずに済んだかもしれない。 「いや、君が謝る必要はない」 しかし、そんなつぼみの謝罪に一条は気丈な態度でそう答えた。 確かに美樹さやかの件は残念だが、殺し合いはまだ終わっていない。 警察官として、五代の親友として、いつまでも落ち込んでいる場合ではなかった。 「(五代やさやかという少女の無念を晴らすためにも…こんなところで立ち止まっている暇などないからな)」 ひとまず彼ら5人は、情報交換をするべく、自己紹介をすることになった。 まず鋼牙と一条が名乗り、続けて村雨があいまいな口調で自分の名を名乗る。 だが、彼が名を名乗ったことで、いきなり波紋が巻き起こる事となった。 「村雨良…一文字さんの仲間ですか!?」 つぼみがそう言った瞬間、良はつぼみにつかみかかっていた。 「一文字隼人…奴を知っているのか!?」 「あ、あの、その……」 「お、おい!落ち着け良!」 良牙の制止により、良は激情を抑えつつつぼみを解放する。 そして、再び問うた。 「…奴に、会ったのか?」 「は、はい」 「どこで会った?」 「村の方で別れました。でも、バイクで移動してるはずなので今行っても出会えないと思います」 「…そうか」 チッと悔しそうに舌打ちをする良。 その様子を不思議に思ったつぼみが、良に尋ねる。 「あの…一文字さんは仲間なんじゃ」 「奴が仲間だと…ふざけるな!俺はあいつに…ミカゲを殺されたんだ!」 「え?ミカゲって…」 「俺は奴らを…大切なものを奪っていくカメンライダーを許しはしない!」 その後、良の悶着があったものの、名簿に名前のないムースというアヒルの存在が軽く疑問視された以外には特に問題なく自己紹介が続いた。 ちなみにその名前を聞いたつぼみがムースの眼鏡を取り出し、良牙がかけさせようとしたものの、眼鏡を近づけた瞬間アヒルこと志葉丈瑠が暴れだしたため、結局眼鏡は良牙のデイバックへ戻された。 「きっと、アヒルさんの姿だと人間サイズの眼鏡は刺激が強いんですよ」 つぼみのその一言で、良牙は「なるほどな」と納得した。 自己紹介が終わった後は、情報交換となった。 冗長なので省くが、簡単に説明すると自身の素性、知り合いおよび殺し合いの場で出会った人物の情報、起こった出来事についてだ。 他にも、鋼牙の首輪に関する考察やつぼみが一文字から聞いた参加者間の時間軸の違いについても語られた。 つぼみが出会ったまどかについては、良達を襲った怪人と同一人物で、マミについては溝呂木の擬態ではないかということになった。 「(この良牙という男…早乙女乱馬やあのパンスト男の知り合いだったのか)」 自分を抱く少年を見上げるのはアヒルの姿となった丈瑠。 彼は、情報交換の話には参加していないが、良牙の語る情報により、彼が乱馬やパンスト太郎の知り合いであること、そして自分がアヒルの姿になってしまった原因を知った。 もし自分のこの身体が本当に呪泉郷の水によるもので、お湯をかけて元に戻るのだとしたら。 「(その時…俺はこいつにどんな顔で向き合えばいい?)」 パンスト太郎を殺してしまった罪悪感が、丈瑠を苦悩させた。 各々が提供した情報に基づき、今後の行動方針が決まった。 その結果、彼らは三手に分かれることになった。 まず、冴島鋼牙は一人で村に向かうことになった。 理由は、つぼみが語った暗黒騎士キバの存在だ。 一条やつぼみなどが一人では危険だと諭し、彼自身も保護対象である彼らと離れることに抵抗はあるようだったが、彼としてはバラゴとの戦いに他人を巻き込む気はなく、譲らなかった。 次に、良牙と一条は呪泉郷へ。 良牙はもちろんあかねを探すためであり、一条はその道案内だ。 最後につぼみと良。 もともと市街地で一文字と合流の約束をしていたつぼみに、良が同行することになったのだ。 「それじゃあ俺はいくぞ」 「待ってください!」 足早に立ち去ろうとした鋼牙を、つぼみが呼び止める。 前述のように、彼は一人で村に向かう。 魔戒騎士としての戦いに他人を巻き込みたくないというのももちろんあるのだが、他のメンバーと目的地が合わなかったというのも原因の一つだ。 一文字打倒を目指す良は市街地へ向かいたがっており、つぼみも彼と一文字の対立を避けるために同行。(もちろん一文字との約束も理由の一つだが) 良牙はあかねを探すため呪泉郷へ向かうことを急いでおり、方向音痴の彼を導くために必然的に一条が同行することになる。 そんなわけで、彼は一人で村へと向かうことになったのだ。 「なんだ?」 「その、差し出がましいことだとは思うのですが…そのバラゴって人を説得することは出来ないんですか?」 「無理だ」 つぼみの問いに、あっさりと無理だと断定する鋼牙。 「で、でも!元々は冴島さんと同じで、魔戒騎士で、人間だったんでしょう!?だったら…」 「奴は暗黒騎士となったその瞬間から、魔戒騎士としての誇りと人間の心を失った。説得など不可能だ」 そういうと鋼牙はつぼみに背を向けて村へ向かって歩き出す。 が、ふと何かに気付いたように立ち止まり、ふりむいてつぼみに尋ねた。 「そういえば、時間軸のずれについてだが…確かなのか?」 「は、はい!一文字さんの話では…」 「そうか」 それだけ聞くと、再び鋼牙は村へ向けて歩き出した。 「(零…ここにいるお前は、俺のザルバ…親友なのか?それとも…)」 【1日目/昼前】 【D-5/森】 【冴島鋼牙@牙狼─GARO─】 [状態]:健康 [装備]:魔戒剣、魔導火のライター [道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考] 基本:護りし者としての使命を果たす 1:首輪とホラーに対し、疑問を抱く。 2:加頭を倒し、殺し合いを終わらせ、生還する 3:村へ向かい、バラゴを倒す 4:零ともできれば合流したい 5:未確認生命体であろうと人間として守る 6:相羽タカヤに会った時は、彼にシンヤのことを伝える [備考] ※参戦時期は最終回後(SP、劇場版などを経験しているかは不明)。 ※魔導輪ザルバは没収されています。他の参加者の支給品になっているか、加頭が所持していると思われます。 ※ズ・ゴオマ・グとゴ・ガドル・バの人間態と怪人態の外見を知りました。 ※殺し合いの参加者は異世界から集められていると考えています。 ※この殺し合いは、何らかの目的がある『儀式』の様なものだと推測しています。 ※首輪には、参加者を弱体化させる制限をかける仕組みがあると知りました。 また、首輪にはモラックスか或いはそれに類似したホラーが憑依しているのではないかと考えています 鋼牙が去り、4人と1羽も行動を開始する。 二手に分かれる予定の彼らだったが、その前に冴島邸で着替えを探し、ムース(※丈瑠です)を人間に戻そうという話になり、そこまでは共に行動しようという事になったのだ。 ちなみに一応家主の鋼牙に屋敷の物色許可をもらっている。 目的地を聞いたアヒルが少し顔を曇らせたのだが、気づいた者はいなかった。 さて、ところで先ほどまでの情報交換だが、一人嘘をついているものがいた。 「(村雨さん…ごめんなさい)」 嘘をついていたのは、花咲つぼみ。 彼女は、一文字とバラゴの戦いに三影がいて、一文字に殺されたことを伏せていた。 そのことを話してしまうと、彼の悲しみが余計に深くなり、また憎しみを増大させることになると思ったからだ。 おそらくこの彼は、一文字が知るより過去の、BADANに属していたころの村雨良なのだろう。 しかし例えそうだとしても、つぼみには良が悪人とは思えなかった。 三影という、たぶん友達だった人の死に、あれだけ怒りを見せることができる優しい人なのだから。 だからこそ彼女、花咲つぼみは願う。 「(村雨さん、どうか憎しみにとらわれないでください。復讐のために戦うなんて、きっと悲しすぎるから……)」 【D-5/森】 【花咲つぼみ@ハートキャッチプリキュア!】 [状態]:健康、加頭に怒りと恐怖、強い悲しみと決意 [装備]:プリキュアの種&ココロパフューム [道具]:支給品一式×3、鯖(@超光戦士シャンゼリオン?)、スティンガー×6@魔法少女リリカルなのは、さやかのランダム支給品0~2 [思考] 基本:殺し合いはさせない! 0:アヒルさんを人間に戻すため冴島邸へ向かう 1:仲間を捜す、当面はD-5辺りを中心に探してみる。 2:南東へ進む、18時までに一文字たちと市街地で合流する [備考] ※参戦時期は本編後半(ゆりが仲間になった後)。DX2および劇場版『花の都でファッションショー…ですか!? 』経験済み そのためフレプリ勢と面識があります ※溝呂木眞也の名前を聞きましたが、悪人であることは聞いていません。鋼牙達との情報交換で悪人だと知りました。 ※良牙が発した気柱を目撃しています。 ※プリキュアとしての正体を明かすことに迷いは無くなりました。 ※サラマンダー男爵が主催側にいるのはオリヴィエが人質に取られているからだと考えています。 ※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました。 ※この殺し合いにおいて『変身』あるいは『変わる事』が重要な意味を持っているのではないのかと考えています。 ※放送が嘘である可能性も少なからず考えていますが、殺し合いそのものは着実に進んでいると理解しています。 【村雨良@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:負傷(右肩に切り傷、左胸から右わき腹までの深い切り傷、左前腕貫通、胸部破損、いずれも回復中)、疲労(大) [装備]:電磁ナイフ、衝撃集中爆弾、十字手裏剣、虚像投影装置、煙幕発射装置 [道具]:支給品一式、生命の苔@らんま1/2、ランダム支給品0~2個 [思考] 基本:カメンライダーを倒す。主催の言葉に従い殺し合いに乗るつもりは無い。 0:アヒルを人間に戻すため冴島邸に向かう 1:つぼみと共に18時に市街地で一文字と出会い、倒す 2:『守る』……か。 3:エターナルを倒す。 4:特訓……か。 5:ミカゲや本郷の死に対する『悲しみ』 [備考] ※参戦時期は第二部第四話冒頭(バダンから脱走中)です。 ※衝撃集中爆弾と十字手裏剣は体内で精製されます。 ※能力制限は一瞬しかゼクロスキックが出来ない状態と、治癒能力の低下です(後の書き手によって、加わる可能性はあります)。 ※本人は制限ではなく、調整不足のせいだと思っています。 ※名簿を確認しました。三影についてはBADANが再生させたものと考えている一方、共に戦う事は出来ないと考えています。 【響良牙@らんま1/2】 [状態]:全身にダメージ(小)、負傷(顔と腹に強い打撲、喉に手の痣)、疲労(中)、五代の死に対する悲しみと後悔 [装備]:なし [道具]:水とお湯の入ったポット1つずつ(お湯変身2回分消費)、秘伝ディスク@侍戦隊シンケンジャー、ガイアメモリ@仮面ライダーW、支給品一式、ムースの眼鏡@らんま1/2 [思考] 基本:天道あかねを守る 0:ムースを人間の姿に戻すために冴島邸へ向かう 1:天道あかねとの合流 2:1のために呪泉郷に向かう 3:ついでに乱馬を探す [備考] ※参戦時期は原作36巻PART.2『カミング・スーン』(高原での雲竜あかりとのデート)以降です。 ※良牙のランダム支給品は2つで、秘伝ディスクとガイアメモリでした。 なお、秘伝ディスク、ガイアメモリの詳細は次以降の書き手にお任せします。 支給品に関する説明書が入ってる可能性もありますが、良牙はそこまで詳しく荷物を調べてはいません。 ※シャンプーが既に死亡したと知りました。 ※シャンプーの要望は「シャンプーが死にかけた良牙を救った、乱馬を助けるよう良牙に頼んだと乱馬に言う」 「乱馬が優勝したら『シャンプーを生き返らせて欲しい』という願いにしてもらうよう乱馬に頼む」です。 【志葉丈瑠@侍戦隊シンケンジャー】 [状態]:両手完全破壊、ダメージ(大)、疲労(極大)、ガイアメモリによる精神汚染(中)、アヒル化、絶望、全裸、体が痛い(良牙が過剰に強い力で抱えている為) [装備]:なし [道具]:なし [思考] 基本:????? 0:もうどうして良いのかわからない。 1:源太に対して合わせる顔が無い…… 2:良牙にどんな顔で向き合えばいいのか…… 3、冴島邸でシンヤと出会うことに不安 [備考] ※参戦時期は、第四十六、四十七幕での十臓との戦闘中です ※鴨子溺泉の水を浴びた事でアヒルに変身する体質になりました。良牙の話を聞き大体そのことに気づきました ※しばらくつぼみと行動していたため、つぼみとさやかの行動については粗方見届けています。それにより、自分の行動に対する後ろめたさも強まっています。 【一条薫@仮面ライダークウガ】 [状態]:健康 [装備]:滝和也のライダースーツ [道具]:支給品一式×2、ランダム支給品2~5(一条分1~2確認済み、五代分1~3未確認)、警察手帳、コートと背広、アークル [思考] 基本:民間人の保護 0:警察として、人々を守る 1:アヒルを人間の姿に戻すため冴島邸へ向かう 2:良牙と共に呪泉郷へと向かう 3:魔戒騎士である鋼牙の力にはある程度頼る 4:他に保護するべき人間を捜す 5:未確認生命体に警戒 ※参戦時期は少なくともゴ・ガドル・バの死亡後です ※殺し合いの参加者は異世界から集められていると考えています。 ※この殺し合いは、何らかの目的がある『儀式』の様なものだと推測しています。 ※アークルはほぼ完全な状態であるため、五代のようにこれを使用して変身することはできるかもしれません。 【6人の共通認識】 丈瑠を除いた5人で情報交換を行いました それにより、5人の知り合いや出会った人物についての情報が共有されました ただし、一文字とバラゴの戦闘に三影が参加していたことはつぼみ以外知りません また、鋼牙の首輪に関する考察や参加者の時間軸の差異などについて情報が共有されました つぼみが出会ったまどかは良達を襲ったサイクロン・ドーパントと同一人物で、マミは溝呂木が擬態した姿ではないかと考えています 時系列順で読む Back PredestinationNext Nのステージ/罪─ギルティ─ 投下順で読む Back PredestinationNext 解放(1) Back 「親友」(4) 花咲つぼみ Next 解放(1) Back 「親友」(4) 響良牙 Next 解放(1) Back 「親友」(4) 志葉丈瑠 Next 解放(1) Back 「親友」(4) 村雨良 Next 解放(1) Back 「親友」(4) 一条薫 Next 解放(1) Back 「親友」(4) 冴島鋼牙 Next 解放(1)